「友達が,だれも口をきいてくれないんです。」
→「だれも口をきいてくれない…。」 |
この例では,教師が児童生徒の気持ちを十分に受け止め,感情を込めて繰り返すことで話の内容が確かめられ,自分の考え方や感情への「気付き」が深まり,客観的に自分を見つめることができるようになります。ただ機械的におうむ返しのように繰り返すことではありません。
「児童生徒の心情をわかりたい」という気持ちで接し,言葉はもちろんのこと,その背景にある感情を支えます。
「高校入試のことを考えると,勉強にも集中できなくて…。」
→「高校入試は,大きな心配事だよね。」 |
このように返されることにより,児童生徒は,自分の気持ちをわかってもらえたと思うようになり,教師への信頼感も増して落ち着きます。支持できない行為については,その行為に至った感情を支持するようにします。
面接中に児童生徒が沈黙する場面が出てきます。その際は,話を無理に引き出そうとせず,沈黙の持つ意味をじっくりと考え,待つことが大切です。感じたことを口にしたり,その場の雰囲気を共有したりすることが必要です。
沈黙の意味
・何をどう言っていいのか迷っている
・言っていいかどうか迷っている
・自分の心の中を整理している
・話が一段落してホッとしている |
また、面接に対しての拒否的な沈黙と考えられた場合は,「話したくない気持ちですか。」などと,児童生徒の真意を聴くことも必要です。