児童生徒の話が一段落した時に,教師が聴いたことを要約して返します。
「あなたはこう考えているのかな。」・「あなたの話はこうかな。」 |
こうして要約して返された内容から,児童生徒は自分の考えが整理でき,時には,自分の考えの矛盾に気付く場合もあります。要約して返すことで,自分の話を教師が真剣に聴いてくれたことが確認できます。
児童生徒がうすうす気付いていても,はっきり言葉にできない場合があります。漠然と感じている内容を教師が言語化し,意識化させます。
「学校に行ったら,みんなからどう言われるかな。」
→「学校に行きたいけど,クラスの人たちが気になるんだね。」 |
このことで児童生徒は,自分の気持ちや考えが整理でき,問題や課題も明確になり,より自己理解が深まります。
児童生徒の話のわかりにくいところや,気になるところに焦点を当てて問い返し,話や気持ちの流れを助け,児童生徒の持つ問題を引き出します。
「夜なかなか眠れなくて…。」
→「そう。何か心配事でもあるのなら聴かせてくれないかな。」 |
児童生徒の気持ちを引き出すような問いかけをすると答えやすくなります。
A:「学級のみんなとうまくやっていますか?」
B:「学級のみんなをどんなふうに思っていますか?」 |
Aのように「はい・いいえ」でしか答えられない質問よりも,Bのように話がふくらみ,やりとりが深まるような質問に心がけることが大切です。