実践のための学校教育相談ハンドブック-014/083page
(5) 相談係に求められる教育相談活動
相談係に求められる教育相談活動は、『相談面接活動』『広報・推進活動』『企画・調整活動』の3点に大別されます。
@ 相談面接活動
・学級担任との相談面接活動
学校では学級担任を中心に,児童生徒がいつでも相談できるようになっていることが,組織としての望ましい姿です。その際,相談係は,相談に応じた学級担任が一人で悩んだり,抱え込んだりしないように,また,児童生徒の訴えがわかり,理解が深まるよう助言し,児童生徒との相談の主役である学級担任を支えていきます。
さらに,必要に応じて,直接児童生徒や保護者を対象に相談面接を実施することも,相談係の大切な教育相談活動です。
A 広報・推進活動
・教育相談に関する情報提供
自校の教育相談活動を活発化する方法は,各学校で異なってきますが,学校の実態に応じて,教育相談の情報を提供することが大切です。児童生徒には,ポスターや案内板,集会等で「相談室」の存在を知らせます。また,保護者には,新入生説明会や懇談会等で,相談室の機能や役割を紹介し,理解と協力が得られるようにします。
さらに,教職員には,教育相談の情報や資料を提供したり,事例研究会や研修会等を実施したりして,自校教育相談活動の一層の推進を図ります。このように,児童生徒・保護者に,何か悩みや困ったことがある場合には,いつでも相談できる態勢であることを知らせておくことが重要です。
・『教育相談だより』の発行
定期的に「相談室だより」を発行し,相談室の利用状況を知らせたり,教育相談の情報を提供したりすることも,広報活動として効果的です。