実践のための学校教育相談ハンドブック-015/083page
B 企画・調整活動
・教育相談活動年間計画の立案・運営
学校で行われる教育相談活動は,教育計画全体の中に位置付けられ,方針や相談係の役割が全職員に周知され,「いつ,どこで,だれが」など,具体的に共通理解が図られていることが必要です。
相談係の活動が,他の教職員の「誤解」を生んだり,「孤立」したりすることのないようにしたいものです。相談係の教育相談活動は,学校全体の動きに目を配り,校内の連携を図りながら運営されることが不可欠です。
また,教育相談活動への理解が必ずしも深まっていない学校にあっては,小人数の理解者を核として,徐々にその輪を広げていく人間関係づくりが求められます。・専門機関との連携
児童生徒・保護者からの相談内容によっては,学校外の専門機関との連携が必要になる場合があります。学校での教育相談活動だけでは,対応に限界があることを踏まえて,専門機関(児童相談所・福祉事務所・保健所・病院・精神保健福祉センター・少年補導センター)等との連携に必要な関係づくりが求められます。相談係の行う教育相談活動の配慮点として,次のようなものがあります。
相談係の教育相談活動の配慮点
○ 日ごろから,担任等との間で,児童生徒の情報収集とその提供,交換に努める。
○ 学級担任,養護教諭をはじめ,管理職との連携が図られるように,日ごろから関係づくりに努める。
○ 学校における教育相談活動の組織的な取り組みや方向付けに努める。
○ 専門機関等との連携のため,関係づくりや情報収集に努める。
○ 研修の機会を重ね,一層の専門性を身に付けるよう努力する。