実践のための学校教育相談ハンドブック-045/083page

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活の目標を入学当初できるだけ早期に,自由に話し合う場等を設定し,担任との関係づくりを図ります。

B ホームルームの人間関係づくり
人間関係づくりの苦手な生徒が増えてきています。ホームルームにおいて,自然な形での友人・仲間作りを意図的に計画します。Vの2(18ぺージ)で取り上げている「グループ・エンカウンター」は,そのための有効な方法の一つです。

C 出身中学校訪問
早期に出身中学校を訪問し,本人が抱いていた高校生活への目的意識等の聴き取りを行い,高等学校での指導に役立たせます。

兆しや傾向の早期発見

@ 出席状況の把握
欠席,遅刻や早退等は,中退の兆しや傾向を早期に発見する最も明らかな指標です。不登校から中途退学状態になる場合がかなりの人数になることから,不登校に対する早期対応が予防の決め手です。

兆しや傾向の早期発見A ホームルーム・部活動等での人間関係
生徒同士の人間関係のつまずきが,中途退学に至る要因の一つになる場合があります。早期の把握に努めます。

B 教科担任,養護教諭,部活動顧問等との情報交換
担任は日ごろから,教科担任等との情報交換に努め,兆しや傾向の早期発見に努めます。

(3) 中途退学を申し出た生徒への対応

何より,時間をかけてじっくり生徒の話を聴くことが求められます。どういう理由から中途退学を考えるようになったのか,決意の程度はどうなのか,担任と生徒との信頼関係を基盤に,相互に対等な人間として誠実に対応します。ややもすると,担任の価値観を生徒に押し付けがちになりますが,共に考え,生徒が主体的に問題を解決できるよう指導援助する姿勢が求められます。


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