研究紀要第29号 学習指導に関する研究 - 059/118page
C 主人公のしたこと(行動)を読みとる力をみる。
D 会話から気持ちを読みとる力をみる。
E 行動から気持ちを読みとる力をみる。(2) 調査の結果と分折
@ 漢字の読み
児
童
番
号
村 白 休 通 草 読 買 妹 雪 教 食 黄
色 秋 顔 早 紙 青 寺毎
日 楽 誤答 0 2 0 3 0 1 6 11 5 9 2 8 3 6 1 4 5 6 18 9 1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × ○ ○ ○ ○ ○ × × 3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 4 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ × × × × ○ ○ ○ × × × × 5 ○ × ○ ○ ○ ○ × × × × × × × × × × × × × × 6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ × × 7 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <以下省略>上の表にあるように,村から楽まで,20出題してよみがなをつけさせた。「みかんの木の寺」に堤出されている漢字だけである。「寺」「毎日」は,新出である。
・ 2年生50名を対象として調査
・ 全児童正答の漢字
村,休む,草
・ 誤答の主なるもの○ 妹(11名)
「妹と あそぶ」という出題のためか,「と」をおくらず,「いもう」としたものが9名あった。「いも」としたもの2名。○ 教える(9名)
「べんきょうを教える」と出題した。
「かんがえる」としたものが,6名あった。
「する」1名。送りがなにひかれての誤りであろう。無答2名。○ 黄色い(8名)
「黄色い みかん」
「きいろい」と,「い」をおくったもの5名。
「き」1名,「きろ」2名。送りがなに対する意識が,はっきりしていない。○ 楽しい(9名)
「楽しくあそぶ」
「ただしい」としたもの2名。「きびしい」としたもの2名。「みんな」としたもの2名。「みんな楽しく」などという使い方を心にとめていたのであろうか。他は無答。○ 毎日
「毎日 テレビを みる」
新出という理由からか,18名が正しく読めなかった。日常使用されているにしては意外である。同じ新出でも「寺」は,6名のみの誤りであった。
「えぬえちけ」とかなをつけたもの5名。
いろいろ考えた末のことであろうか。「あさひ」2名。「うみにち」3名。「るにち」1名。「ははひ」3名。他は無答。以上のことから,次のことが言えよう。
ア 送りがなからの推測
イ 字形が似ていることによるもの
ウ 文中の他のことばに強く引かれたと思われるもの
エ 文の意味からの誤った推測によるもの新しい教材にはいる前に,漢字のテストを実施し,クラスの児童の実態を表にまとめておく。指導後テストして,更に追指導というふうにしたいものである。
またこうすることによって,漢字の指導にどれほど力を入れればよいかも,はっきりしてくる。この教材の場合は,買う,妹,教える,黄色い,顔,寺,毎日,楽しいなどに,読みがなをつけ,カードに書き掲示しておくぐらいで,内容の読み深めを主にすればよいと思われる。