研究紀要第31号 児童・生徒の学習能力の発達と授業に関する研究 - 011/043page

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もってきたらいいと思います。
T61 うん。今,とも子ちゃんいったね。中沢さんは,どんなふうに考えた?
 C36 わたしは,始めに,三小のようすを知らせますっていうところにまとめたいと思います。
T62 はじめに,三小のようすを知らせますって書いてあるから,このF番の段落は,これはあの,こっちでなくて,もっと前に入れてもよいのではないか。ね。だから,これだけ見ると特に直すところはないんだけれども,順序からいうとね。あったでしょう。ほら,順序よくっていうことね。こういうことから考えると,なおした方がいいね。

T63 それでは,こちらはどうです?(T・P)
 C0 −。
T64 これは,教科書でいうと,何?
 C37 終わりのあいさつ。
T65 終わりのあいさつね。終りのあいさつとそれから?
 C38 日付
T66 これでもう終りですから,あとありませんから,日付のこともはいっているわけなんですよ,ね。はい,みきお君。
 C39 はい。何月,何日とか,あれ,書いてありません。
T67 あ,日付がぬけているということ,ね。はい遠藤君。
 C40 さようならっていうとこを,いうところのわきに書く。
T68 あ,行をかえるっていうこと。教科書を見てごらん。
 C41 あ,かわってる。かわってる。行かわってる。
T69 場所とか,日付を書く場所とか,そんなことを直したらいいっていうことだろうと思います。
 C42 はい。
T70 はい。江川君

なく,順序の移動をしなければならない困難さがある。C35は,すこしはっきりしない発言であるが言わんとするところは,「文」を動かしてまとめた方がよいと気づいていることを示している。C36は,そのことを明確に言っている。この文章の作者である。
T62で,OHPを使用して,ていねいに説明しているのは,この例がむずかしいということへの配慮であろう。ただここの指導については,研究会で,「私はこちらのことを知らせ,それに関係ある相手のこときく,また知らせ,またきくように書いている。だから,このようにまとめなくてもよいのでは。」という考えもあった。しかし,事柄ごとにまとめるというねらいからみてどうであろうか。

Gの部分

G では,からだに気をつけてください。さようなら
    大沼さんへ
     ○○より

 ここは,終わりのあいさつの部分を取り上げ,手紙の書式を一応整えることをねらっているところである。このような,形式的なことは,すぐ気がついている。教科書とくらべて,日付けがないこと,「さようなら」,「日付け」などを書く位置が違っていることなど,自分から発言している。
C43もそうである。
このあたり,子どもたちがのびのびと話しているのが目立つ。


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