研究紀要第31号 児童・生徒の学習能力の発達と授業に関する研究 - 013/043page

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T79 最初にどんなことを書くか。つぎにどんなことを書くか,というふうに考えて。
時間は,今から10分程度で頑張ってください。
(机間を巡り指導)(組み立て表つくり12分)
○ こうしたらどう?
○ すくなかったからな−。
○ ふやすといいよ。
○ ぜんぶかかなくていいよ。
○ このことは,まとまらないかな。など

T80 はい,それではね。まだ書けてない人もあるかも知れませんけどね。鉛筆をおいて,こっちを見て下さい。ほかの人のメモをみてみます,ね。(メモ表を写す)
あきら君,読んでください。
 C48 はい。(読む)
T81 「はじめのあいさつ」は,そのまま使うということですか。
 C49 だれに書くか,谷上君,はじめのあいさつ。
T82 はい,それから,1番から。
 C50 1番,競技大会のこと。
 C51 球技大会ですよ。
T83 ああ,そうか球技ね。あとから直せばいいね。
 C52 係をとりかえたこと。
T84 うん,とりかえたことね。
 C53 スーパーカーの下じきをとりかえること。
T85 うん。
 C54 手をたたいた思い出。
T86 うん,谷上君と前にやって遊んだことね。
 C55 終りのあいさつ ○,日付 ○,電話番号
T87 電話番号書いてやるの。あんたの電話番号?あ,そう,はい。
 C56 日付け。
T88 日付け,大丈夫だったかな。ちゃんと正しく書いてあった?
 C57 直したの。
T89 直したの?うん。
 C58 うん。
T90 あきら君は,こんなふうに直して順序をとり

書き直すところをはっきりさせ,構想を立てる。
 机間をまわって,ひとりひとりの子に助言していく。(評価しながら)特に構成の進まない子への助言が多い。ここでの評価が大切である。共同での作品研究で出してきた観点を理解しているか,それを組み立て表に具体化しているか,チェックしなければならない。さらに組み立て表をいくつかのタイプに分け,次の学習のための資料として取り上げることもおこなっている。

書き直すところの発表 @(評価)
手紙を書く組み立て

 これは,簡単な例として出したものである。
「4の手をドンタバンタやった思い出のこと」ははじめの手紙には書かれていなかったことである。
 また,日付けの位置を訂正し,電話番号を書き足している。内容も具体的になり整理されている。
少ししか直していないようでも,この子なりの努力のあとがわかるのである。はじめと,終わりのあいさつなども工夫させたいところであり,個人的に指導したいところである。



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