研究紀要第31号 児童・生徒の学習能力の発達と授業に関する研究 - 018/043page

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(2) 分析

@ 授業の計画と実際について

 右の図のようになっている。計画のが,実際には,二つの節に分けられて展開されている。また,計画案の,が,一つのまとまりとして,行われている。しかし,これは,次々と,単線的に連続している型であるので,どこで切れるかは観点により変わるものと思われる。
 計画案の,「交換して読み合ったりして」は行われなかった。計画通りなら友だちの指摘の生かし方,この分節の時間がのびること,など,これからあとの流れはかなり変わったものになったであろう。
 各分節への時間配分と,実際の使用時間に若干のズレがある。にもうすこし時間をかけることにしたらどうであったろうか。

A 教師の予想した答と,子どもの答とのズレについて

 これは,のEの段落の研究の時でてくる。
ここで,教師は「T48,そのつぎの,じゃ,これは何かありますか。」ときいている。ここは,このままで,直さなくてもよいと考えている。ところが,「C29 切った方がよい」という考えが出されかなりの子がそれを支持する。「T51 もちがうことが書いてあるの,この中に。」と,きかれ,子どもたちは,自信なげになる。
 ここには,ちがうことが書かれていると子どもたちはとらえたのであろう。「どんなところにすんでいるのか」と,「学校の様子も知らせて」と「また会えるといいな」,とは,同じことがらとは言えないのではないか。たしかに,「たずねること」としては同じであろう。
 「たずねること」として同じだから,切らなくてもいいとすれば,「知らせること」として同じあったものを,前に分けたのはなぜかと,つまずいたのであろう。
 4行ほどで表現されているのであるから,ことがらごとに,無理にわけなくてもいいところではある。しかし,分けて,ことがらごとに,もうす

指導過程の比較

(案)
(実際)
分節
主な学習活動

本時のめあてについて話し合う
 
 
 
 
 
3
友だちの手紙をもとに全員で,どこをどう書き直したらよいか考える
(1)段落のまとめりはどうか
(2)話しかけるような気待ちで書いているか
(3)書く順序はどうか
(評価)
推考の観点をとらえたか
 
 
 
 
 
 
 
 
 
10
初めに書いた手紙を自分で読み返したり,交換して読み合ったりして,書き直すところを見つける
 
(評価)
書き直すところを見つけることができたか
20
書き直すところをはっきりさせ構想を立てる
 
 
構想メモをもとに書き直すところを発表する
(評価)
書き直すところをみつけ,構想を立て直すことができたか
 
 
7
次時の学習について話し合う
 
 
分節
主な学習活動
資料等
 






本時のめあてをとらえる
(1)組み立てメモをつくる
 @どんなものか知る→
 Aメモの必要性に気づく
(2)意欲をもつ
(3)書きなおすためのメモであることを知る
 
 
0.H.P
作成者の発表
 
 
3












どんな点をなおすのか明確にとらえる(前時の復習)
(1)何を書くかきめる   ととのえて書く
(2)じゅんじょよく
(3)だんらくのまとまり
(4)大事なことをおとさない
 
 
・話しかけるように
・よみやすく
(教師説明)
 
 
6
友だちの手紙の研究
(1)全文のよみ→
(2)はじめのあいさつ→
(3)段落をわける→
(4)段落をまとめる→
(5)順序をととのえる→
(6)終わりのあいさつ
(7)あとづけ
(8)(1)〜(7)までのまとめ
 
0.H.P(指名読)
O.H.P大きなメモ用紙
O.H.P
O.H.P
O.H.P
O.H.P
O.H.P(位置)
カード
15
 
組み立てメモをつくる
(1)自分の手紙をよみ返す
の(2)〜(7)の観点)
(2)書き直すためのメモをつくる(メモ表への書きこみ)
 
 
 
 
 
 
 
11
発表する(の(2)
(1)簡単なメモ(多くの子)
(2)すこしくわしいメモ
(3)くわしく具体的なメモ
(4)書きたしておくこと(指示)
 
 
O.H.P作成者の発表
O.H.P作成者の発表
O.H.P作成者の発表
 
 
5
次時の学習について知る
メモをもとに手紙を書く
 
 
2

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