研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 034/066page

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図9
図9

B 測定結果(Aの場合)

バックグラウンドは,45CPm(1分計測)

厚さ mg/cu
計数率
厚さ mg/cu
計数率
0
54
189
413
16345
20236
21698
24033
683
1071
1361
25638
27801
27820

図10 β 線の後方散乱(A)線源はSr90
図10 β 線の後方散乱

●測定値の処理過程については,実験(1)と同様だから省略する。
●グラフは,計数率をそのままプロットして描いてもよいが,ここでは,計数率の増加率をプロットする。
 つまり,横軸に厚さmg/cuをとり,たて軸には,その計数率nと後方散乱がない場合の計数率noの比n/noをとってグラフを描く。

厚さmg/cu
n/no
54
189
413
683
1071
1361
1.24
1.33
1.47
1.57
1.70
1.70

●このグラフから飽和点に達する厚さと計数率の増加率n/noを読みとると
     1080mg/cu と1.7を得る。
●Sr90を線源とした場合の,後方散乱が飽和に達するAの厚さが1080mg/cuという測定結果は,予想値から大きく離れている。
 つまり,Sr90から放射されるβ 線のA中での最大飛程は,およそ1100g/cuで,後方散乱の場合はA板を往復するわけであるから飽和点でのA板の厚さは,この最大飛程の1/2倍,550mg/cu程度と考えられる。
 この,差を生ずる主な原因としては,測定箱の器壁で散乱されるβ 線が計測に加わっていることをあげることができよう。

 

3 γ 線と物質の相互作用

●γ 線と物質の相互作用は,三つの原因に基づいている。すなわち,光電効果,コンプトン効果そして電子対創生である。
 いま,Io個のγ 光子が吸収層をdcm通ったときの強さ I は
     I = Ioe−μd
であたえられるが,ここで線型吸収係数 μ は
     μ=μ1+μ2+μ3

●μ1 は光電効果による吸収係数で,比較的低エネルギーの領域で効果を示しZ5に比例する値をもつ。(Zは原子番号) ※1
●μ2 はコンプトン効果による吸収係数で,、光電効果よりはエネルギーの高い領域で起り,Zに比例する値をもつ。 ※2
●μ3 は電子対創生による吸収係数で,より高いエネルギー領域(1.02Mev 以上)で起るもので,Z2 に比例する。 ※3


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