研究紀要第51号 「学習指導の個別化 個に応ずる研究」 -056/080page

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6.指導過程
段階
時間
指導内容 教師のはたらきかけ
(復習)
導入
7分
1.あいさつと日常生活についての簡単な会話 ○毎時のあいさつの後,学校生活や家庭生活等についての質問をし,数名に答えさせる。
2.前時の復習
○前時に学習した基本文
〈it is+形容詞+to不定詞の文〉
○「学習のめあて表」に予習的課題として提示しておいたので,ピクチャーカードを用いて.スピーディに言わせる。
3.本時の学習についての確認 ○意欲的な言語活動に発展出来るように,本時の課題(指導)の内容についてわかりやすく説明する。
展開
38分
4.本文の内容把握
(1)録音テープ聴取 ○本文の内容を,1回目はピクチャーカードを見せながら,2回目は教科書の英文を見せながら聞かせる。
(2)本文の内容の要点となる英文の発表 ○何人かの生徒に,内容的に大切と思われる英文を発表させる。
5.理解度の確認
(1)英問英答と補説問題 ○生徒一人一人のつまずきの原因がある程度わかるような,難易度をふまえた英問を準備し答えさせる。
○一問ずつ,内容と答え方の両面ヘフィードバックさせ,もう一度同じ質間に答えさせる。
(2)コースの選択 ○「自己評価票」の評価問題の欄に◎,○,×の記号で記録させ,コースの選択をさせる。
6.コース別学習課題と言語(表現)活動 ○分枝型学習形態をとる。
〈Aコース(基礎),Bコース(標準),Cコース(発展)〉
○本文の内容,目標文を考えて自分の選んだコースの問題が出来るように,机間指導により,個に応じた働きかけをする。
Aコース
○T or Fテストを通した本文の内容の確認 ○本文の内容を把握させる上で大切な文を,そのままの形で,又は一部内容を変えて与え,それぞれの文の正誤を判断させる。
○与えられた文の内容が理解できない生徒に対しては,次のような働きかけをする。

ア.教科書を開かせ,同じような内容の文を見つけ出させ,相違点に気づかせる。
イ.単語の意味や,Phraseごとの意味を確かめさせる。
〔抽出生徒に対する働きかけ〕
(E男)アを中心とした方法で指導にあたる。
(F子)イを中心とした方法で指導にあたる。
Bコース
○Q and Aを用いてての本文の内容に関する簡単な応答 ○本文の内容の要点となる重要な文を中心に,内容理解の状況を把握するために,英問を与える。その際に,本1時の目標であるIt…to〜を含む質問を取り入れ,その文までは到達できるようにさせる。
○絵を用いた自由表現 ○生徒が興昧をもつような絵をもとに,It…to〜を含む目標文を中心に応用させ,つづり字にはこだわらず,思い切って書かせ,発表させる。

〔抽出生徒に対する働きかけ〕
(D子) It…to不定詞の構文を,絵を用いて発表できたか。
Aコースにもどる場合は,基礎の大切さに気づかせ,しっかり英文を読みとるようにさせる。
(C男) 絵を用いた自由表現の様子を確認する。
Cコースに意欲的に進もうとしている場合は,賞賛してやり,Cコースの(1)Q and Aまでは到達できるように指導する。
Cコース
○Q and Aを用いての内容の確認 ○本文の内容について,Bコースよりやや高度な英問を与える。
○身近かな事柄としての自由表現 ○形式にこだわらず,自由に表現させる。
○It…to〜を使って,自由に表現させる。

〔抽出生徒に対する働きかけ〕
(A男,B子)
・自由に表現させる場合,場面設定等が困難と思われる時は,ヒントを与えてやる。
・Cコースを選んだ生徒同志で相談させることも考慮する。
整理
5分
7.本時のまとめと欠時の予告
(1)自己評価 ○本時の学習状況を反省させ,「自己評価票」に記入させる。
(2)次時の予告 ○「学習のめあて表」により,次時の学習内容を示す。


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