研究紀要第51号 「学習指導の個別化 個に応ずる研究」 -065/080page
英語科の学習に関する「イメージの変化」
プロフィルの見かた
尺度番号の○印は,t 検査の結果,5%の危険率で有意差が認められた尺度。
各尺度の事前における評定得点を加えて,平均したプロフィル 各尺度の事後における評定得点を加えて,平均したプロフィル
t 検査には,次の式を用いた。
t=
N:人数 (自由度N−1)
ΣD:個人ごとの事後得点と事前得点の差の和
ΣD 2 :個人ごとの事後得点と事前得点の差の2乗の和○有意差の検定
それぞれの尺度について,t 検定の結果,たのしい←→くるしい,たいせつ←→ふひつよう,まじめ←→ふまじめ,はやい←→おそい,きんちょうした←→ゆるんだ,ゆかい←→ふゆかい,の6尺度に有意差が認められた。このことは,以前の学習に比べて,今回の学習は,きんちょうしたなかに,たのしい,ゆかいな学習であり,たいせつに,まじめに学習していきたいと促えられている結果であると判断できる。つまり,自己に適した課題を設定し,自らの課題解決を考え,自己評価や反省を通して、課題解決の努力を体験していくことによって,個のより確かな学習の成立を目指そうとする研究の具体化された解決策が有効に働いたことによる意味ある転移といえる。