研究紀要第56号 「学習指導と評価に関する研究 第1年次・実態調査」 -007/053page

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(4) 授業前の評価後の補充
[設問 4] あなたは・新しい単元・題材の指導に際して行った評傾の結果,不十分な点があるとわかった児童生徒に対して,どのように対処していることが最も多いですか。

○調査の結果一回答者数には,[設問 2] で工と答えた人数は含まれていない。

調査の結果


○小・中・高等学校ともにほぼ95%が補充していると答えており,ほとんどの教師が新単元・題材の指導に際しての評価結果に基づき,補充指導を行っていることがわかる。

○「新しい単元・題材に入る前に補充している」のは全体で15%,最も多い小学校で19%である。これに対して,「授業の中でそのつど補充している」のは,小・中・高等学校いずれにおいても75%以上である。このことから,毎時間の授業において多くの時間をさいて補充指導にあたっていることがうかがわれる。

○[設問 4] について,中学校の回答を教科別にまとめると次のような結果になる。

                 教科

選択肢

国語 社会 数学 理科 音楽

美術

保健

体育

技術

家庭

英語
ア 新しい単元・題材に
   入る前に補充している
9% 13% 22% 7% 16% 0% 0% 24%
イ 授業の中でそのつど
   補充している
83 76 67 84 84 93 92 67
ウ その他の機会に
   補充している
0 0 3 2 0 0 4 3
エ 特に補充はしていない 8 11 8 7 0 7 4 6
回答者数 54人 45人 64人 45人 19人 31人 26人 33人

 この表をみると,どの教科においても「授業の中でそのつど補充している」が最も多いことに変わりはないが,中でも保健体育,技術・家庭が90%以上になっており,その占める割合が特に多い。これに対して,数学,英語ではその割合が67%とやや少なく,「新しい単元・題材に入る前に補充している」がそれぞれ22%,24%と他の教科より多くなっている。このことから,実技を伴う保健体育や技術・家庭では特に授業の中での補充が重視されており,一方,積み重ねが強く要求される数学や英語では,授業の中でそのつど補充するだけでなく,新しい単元・題材の学習に入る前の補充指導もかなり重視されていることがうかがわれる。


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