研究紀要第56号 「学習指導と評価に関する研究 第1年次・実態調査」 -023/053page
(7) 学期末・学年末の評価の活用
[設問 17] あなたは,学期末・学年末の評価の結果をどのように活用していますか。 ○調査の結果
(1) 指導計画(年間・単元)の改善の資料として
選択肢 小学校 中学校 高等学校 全 体 低学年 中学年 高学年 計 ア 活用している 18% 7% 11% 11% 18% 23% 17% イ 活用していることが多い 25 26 35 30 35 42 35 ウ 活用していることが少ない 45 54 45 48 39 30 40 エ ほとんど活用していない 12 13 9 11 8 5 8 回答者数 67人 132人 150人 349人 360人 263人 972人
○「活用している」と答えた教師は17%であり,「活用していることが多い」と答えた教師は35%を占め,約50%の教師は指導計画の改善の資料として活用している。
○改善の資料として活用している教師は,高等学校に多く,ついで中学校,小学校の順になっている。指導要録への「観点別学習状況の欄」の導入により,小学校における評価研究が一段と進んでいると予想していたが,指導計画の改善までは評価が,十分に活用されていないようである。このことは中学校でも同様であり,[設問 1] で,指導計画に具体的に評価の観点を位置づけていても,事後の活用は少数のようである。
(2) 学習指導法の改善の資料として――回答者数は(1)に同じ。
選択肢 小学校 中学校 高等学校 全 体 低学年 中学年 高学年 計 ア 活用している 27% 20% 25% 23% 29% 34% 28% イ 活用していることが多い 54 48 54 52 49 45 49 ウ 活用していることが少ない 19 27 20 22 20 19 21 エ ほとんど活用していない 0 5 1 3 2 2 2
○「活用している」教師が28%,「活用していることが多い」教師が49%と,合わせて全体の77%の教師は,評価の結果を学習指導法改善の資料として活用している。