研究紀要第56号 「学習指導と評価に関する研究 第1年次・実態調査」 -027/053page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(3) 情意面(関心・態度など)の評価の方法
[設問 20]  あなたは,教科に対する「関心・態度」などの情意面の評価について,つぎのどの方法で行っていますか。該当するものを三つ以内選んでください。

○調査の結果――複数回答の単純集計で,[設問 18] で工と答えた人数は含まれていない。

選択肢 小学校 中学校 高等学校 全 体
低学年 中学年 高学年
ア ペーパーテスト 32% 25% 23% 26% 15% 27% 22%
  実技テスト 8 8 6 7 9 7 8
  作品 15 12 9 11 12 11 11
エ ノート 29 30 35 32 33 35 33
オ レポート 0 3 3 3 9 27 11
カ 感想文 31 26 33 30 17 20 22
キ  質問紙法(アンケートなど) 15 20 13 16 17 11 15
ク  チェックリストなどによる観察 23 20 16 19 16 6 14
ケ 観察 55 63 67 64 72 58 65
コ 発言・発表 56 62 55 58 56 44 54
サ その他 0 2 2 2 2 1 2
回答者数 62人 115人 141人 518人 329人 233人 880人

○全体的にみると,「観察」65%と「発言・発表」54%の2方法が50%以上の高い割合を示し,次いで「ノート」が33%となっている。

○校種別にみると,小学校では,「観察」「発言・発表」に次いで「ノート」「感想文」と続いており,中学校でも同様の傾向を示している。高等学校では「観察」「発言・発表」に次いで「ノート」「レポート」「ぺーパーテスト」となり,「レポート」の占める割合が,小・中学校に比較して高い。評価用具については,児童生徒の発達段階や教科の特殊性を考慮して使用されているようであるが,特に,情意面の評価用具として有効な用具を開発し,客観的な評価を考えていくことが今後の課題といえよう。


(4) 情意面(関心・態度など)の評価のまとめ

・ 情意面の評価を「ほとんど行っていない」が9%,「行っていることが少ない」の37%を合わせると46%と約半数が消極的な回答をしている。その理由として,「評価の方法がよくわからない」「客観的な資料が得にくい」などがあげられている。しかし,一人一人を伸ばす学習指導を実現するには,情意面の評価は欠かせない重要な過程であり,今後,一層の工夫と実践的な取り組みが必要となろう。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。