研究紀要第56号 「学習指導と評価に関する研究 第1年次・実態調査」 -032/053page

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例えば,表の「国語,社会〜」の教科において,到達度70〜79%として,21〜30%を学習参加度だけで評定している教師が6人,参加度>伸長度で評定している教師が34人,参加度=伸長度で評定している教師が3人,参加度<伸長度で評定している教師が5人,合計48人(28%)であることを表している。

○「国語,社会,数学,理科,英語」においては,到達度70%以上で,学級参加度,伸長度を加味して評定を行っている教師が65%を占めているが,到達度100%だけで,評定している教師も5%を数える。

この到達度70%以上の範囲において,学習参加度や伸長度を加味している割合は,参加度>伸長度が24%,参加度のみ及び参加度=伸長度がそれぞれ19%と多くなっている。

○「音楽,美術,保体,家庭,農業,工業,商業」においては,到達度69%以下で,学習参加度,伸長度を加味して評定している教師が60%となっている。なお,この範囲における学習参加度や伸長度を加味している割合は,参加度>伸長度が28%,参加度<伸長度が22%と多くなってきている。

○全体的にみて,到達度に参加度や伸長度を加味して評価している教師が多く,さらに,参加度と伸長度では,参加度の割合が大きいようである。

・評定についてのまとめ
 「国語,社会,数学〜」のような教科,「音楽,美術,保健体育〜」のような教科,ともに到達度評価50%以上において,参加度,伸長度を加味して評定しているが,「国語,社会,数学〜」のような教科では,到達度70%以上で参加度・伸長度を加味して評定している割合が多い。一方,「音楽,美術,保健体育〜」のような実技を伴う教科では,到達度69%以下で伸長度,参加度を加味して,評定している割合が多い。
 なお,両教科ともに,到達度に参加度を加味した評定を行っていることが断然多い。このことは,学習態度など情意面の評価が強調されてきたことをうかがわせ,望ましい傾向といえよう。


(2) 習熟度別学習の実施扶況
[設問 25]  あなたの学校では,習熟度別学習を行っていますか。

○調査の結果

調査の結果


○研修講座受講者の回答を 単純計算した結果をみる限りでは ,全体の約4分の1が習熟度別学習を「行っている」としている。

○「行っている」場合,その教科の面からみると.次のとおりである。

教科別の結果


 習熟度別学習を「行っている」場合が多いと判断される教科は,英語と数学である。次いで商業(簿記会計,計算実務)となり,その他の教科では,「行っている」ことが少ない。


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