研究紀要第57号 「学習意欲を高める心理的治療の実践研究 第2年次」 -009/044page

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2.学習意欲の背景
(1) 知能・学業
(2) 各種検査から
(3) 担任の所見

3.心理的治療の仮説と方法
(1) 治療の目あて
(2) 学習意欲検査及び各種資料をもとに治療の仮説をたて,文末に適用しようとする心理療法を( )を用いて付記する。

 上記のカルテで指導を実施することになるが,カルテ作成以前に次のような手続きをとっている。

(ア)学習意欲検査結果をもとに治療対象児童生徒の抽出を教育センター所員が行う。

(イ)抽出した児童生徒について担任と話し合い,最終的に心理的治療対象児童生徒を決定する。

(ウ)最終的に決定した児童生徒について,各種検査を実施するとともに,学校側からの資料を収集する。両親については,親子関係診断検査とエゴグラムチェックリストを依頼する。

(工)各種資料をもとに上記のカルテを所員が作成し,具体的な指導について担任と話し合いを行う。


4.治療についての記録
 担任は治療カルテ,担当所員との話し合いをもとに心理的治療を実践し,次の様式により記録する。

ア 心理的治療についての記録様式

心理的治療についての記録様式

(ア)記録のしかた
○具体的な指導・助言の方法欄カルテに記入した心理的治療の外に,実際の指導場面で実施した方法も記入する。
○児童生徒の反応欄
教師の行った具体的な指導・助言に対して,児童生徒がどのような反応を・示したかを記入する。


5.治療結果の検証と考察
 治療終了後,学習意欲検査,各種心理検査を実施しその変容をとらえ心理的治療の結果を検証する。

ア 学習意欲検査結果から
(ア)治療前に実施した検査結果と治療後に実施したものとを比較し,その変容をとらえる。
(イ)意欲検査は他者評価・自己評価とも治療前と治療後の2回実施し検査結果の比較により変容をとらえる。

イ 各種検査結果などから
(ア)児童生徒の実態をとらえるために検査を実施したが,検証のために同じ検査を実施して変容をとらえる。
(イ)その他・所員が学校を訪問し授業の中での抽出児童生徒の行動を観察する。
(ウ)治療カルテの仮説にもとづいて実践された指導への児童生徒の反応を記録する。

ウ 担任の所見
 担任との話し合いの中で,対象児童生徒の授業での様子や日常生活の様子を聞きとる。

工 治療の効果と問題点
 心理的治療の指導の結果どのような効果や問題が考えられるかを述べる。


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