研究紀要第60号 「『関心・態度』の評価に関する研究」 -025/049page

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7 検証授業3の指導計画


  第5学年1組社会科学習指導案

        指導者 高村正壽

        10月23日(火)第2校時

1 小単元名   新しい工業地域

2 趣  旨

  本小単元は,我が国の近代的な工業の現状にふれさせることをねらいとして設けられた単元「わたしたちの生活と日本の工業」の一部をなすものである。ここでは,近代的な工業に従事している人々が,自然的・社会的条件を生かしながら,新しい技術の開発や資源の有効な利用及び確保に努めていることを理解させたい。

  そのため,工業が盛んな地域の具体的事例として,水島工業地区を取り上げ,主として,製鉄業を教材とすることにした。この教材は,次の理由から,目標を達成するために適切なものであると考える。

 (1) 水島工業地区は,その自然的・社会的条件を生かして,新しく開発された代表的な重化学工業地域である。

 (2) この工業地区の中心となっている製鉄業は,我が国を代表する工業であり,世界でも最高水準の技術を駆使して生産を向上させている工業である。

 (3) 製鉄業は,原料の大部分を海外に依存し,製品の多くを海外に送り出している工業でもある。

 (4) この工業地区では,製鉄に結びついた諸工場が発達し,コンビナートを形成している。

 児童のほとんどは,一つ一つの身近な商品が工業製島かどうかを区別する知識を持っている。また,工場見学の経験から,工場においては,人々が仕事を分担しながら協カして生産を向上させていることなどもおおよそ把握している。

 しかし,日常生活ではなじみがうすい製鉄業などについての知識は乏しく,まして製鉄業の設備や技術あるいは生産のしくみなどということがらについての知識は皆無に近いと言える。

 そこで,指導にあたっては,写真,地図,スライド,ビデオテープなどを活用し,できるだけ具体的に考えさせるとともに,興味を持って授業に参加できるよう配慮したい。また,児童自ら問題意識を持って,社会的事象を追究できるよう,適切な指導方法や学習形態を工夫して指導の効果をあげたいと考えている。

3 目 標

  水島工業地区では,人々は自然的・社会的条件を生かしながら,資源の有効な利用や新しい技術の開発に努め,生産を高めていることを理解させる。

4 指導計画

 (1) 水島工業地区のようす(1時間)
 (2) 水島のむかしといま(1時間)
 (3) 製鉄所の見学(2時間)
 (4) 広いしき地(1時間)
 (5) 原料や製品の輸送(1時間)
 (6) 工業用水(2時間) 本時ー1/2
 (7) コンビナート(1時間)

 (8) 新しい技術(1時間)

5 本時のねらい

  鉄の生産における水の役割を理解させるとともに,鉄の生産にはどれほどの水が必要であるかを実感としてとらえさせる。


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