研究紀要第60号 「『関心・態度』の評価に関する研究」 -032/049page
エ 「水の必要量を感動を持ってとらえているか」を評価する
・ 下位目標4の評価結果
・ 考察
「きょうの学習のまとめをノートに書きましょう。」という発問で書かせた文章を,授業終了後,評価基準をもとに観察し,評価した。これは,指導者にとっては,間接的な観察法であるといえるが,子どもたちにとってみれば,その評価場面で立ち止まり,自分の学習をふりかえって記述することになるので,自己評価法である。ただ,「まとめ」が,「わかったこと」の記述だけで終わってしまうような内容である場合には,作文は,「関心・態度」の評価用具として適切でないといえる。
「関心・態度」の評価用具としての作文については後述するが,「関心・態度」の評価のための「まとめ」にするために,指導者は,「まとめ」に書くべき内容について,事前に指導している。つまり,「まとめ」には,「わかったこと」だけでなく,「楽しかったこと」,「おどろいたこと」,「感想」,「もっと調べたいこと」などについて書くことを,この授業以前に指導してきているということである。
作文分析の結果は上のグラフのようになっていて,学級のおよそ75%がBの評価段階に達していると判断している。ただ,これもやはり「関心・態度」の一側面であり,指導者の別な角度からの観察による評価を加味しなければ,この評価の信頼性を高めることはできない。特に,男女各1名,「D,学習対象に対して無関心である」と,まとめの文章から判断された子どもなどは,その文章表現力などとのかかわりを十分検討しなければならない。
次に示したのは,A,B,C,Dそれぞれの