研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -024/043page
耐性特性〔自己統制力(抑止力)〕 家庭生活の場面
〔児童生徒〕
問い あなたは,「あれがほしい。」「こうしたい。」というような,わがままな気持ちをおさえることができますか。 〔保護者〕
問い あなたのお子さんは,わがままを言う方ですか。 上記の設問の回答は,児童生徒・保護者とも選択肢2が多くなるであろうと予想したが,それに反し,選択肢3,4を合わせると,小学生の約65%,中学生の約70%が,わがままな気持ちを抑制できるとしている。しかし,全体的にみると,中学生に比べ小学生にややわがままな傾向が表れており,自分本位の行動は,年少者ほど多いと言われていることを裏付けているものとも言える。
これに対し保護者は,選択肢1,2を合わせると,児童生徒の30%台に対し,50%台と多くなり,かなり「わがままを言う」としている。親は,どうしても我が子をわがままだとみがちであるということを差し引いても,これが子供の一般的傾向と考えられる。
子供の無意識的なわがままに対して,そのような言動はわがままであるということを教えるとともに,この調査結果に限って言えば,児童生徒にはかなりわがままな態度がみられるので,家庭においては一貫性のあるしつけをし.自己を統制できる力をつけていくことが大切であると言える。
学校場面の設問では,児童生徒は選択肢2,教師は3に集中するのではないかという予想通りの