研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -026/043page

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耐性特性〔感情・情緒(適応力)〕  家庭生活の場面

〔児童生徒〕

問い 日帰り旅行などで,あなたの行きたくない所に家族全員で行くようになったとき,あなたは親の言うことを聞きますか。

〔感情・情緒(適応力)〕〔児童生徒〕

〔保護者〕

問い 親の都合で,子どもの予定を変更させなければならないとき,あなたのお子さんはどんな様子ですか。

〔感情・情緒(適応力)〕〔保護者〕

 児童生徒に対する設問は,「家族で行くようになったとき」という制約はあるが,選択肢3,4のように「言うことを聞く」という回答がほとんどである。保護者もまた,選択肢3と4の回答を合計すると約90形で,子供の数値と大体一致し,親からみても望ましい姿であるとしている。

 ただし,中学生は,約20%が「言うことを聞かない」とし,やや適応力の乏しさがみられる。更に児童生徒と保護者の選択肢4を対比してみると,両者の問には約20〜30%の開きがある。子供は「自分は素直に言うことを聞く方である」という意識をもっていても,親は必ずしもそれが「快く言うことを聞いている」とは受け止めていないとみることができる。それは,児童生徒の「いやだけど言うことを聞く」,保護者の「やや不満ながらも言うことを聞くことが多い」への回答が,それぞれ第1位になっていることからもうかがい知ることができる。これらの問題はあるものの,上記の設問の回答からは,児童生徒の適応力は望ましいものとみることができ,予想とほぼ一致する。しかし,次のぺ一ジの学校場面における設問の回答結果には,不適応の問題が表れてきている。


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