研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -027/043page

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耐性特性〔感情・情緒(適応力)〕  学校生活の場面

〔児童生徒〕

問い あなたは,学級会であなたが考えていたこととちがうことが決まったとき,どうしますか。

〔感情・情緒(適応力)〕〔児童生徒〕

問い あなたの学校では,自分の感情をコントロールすることができなくて,学習や生活への不適応状況を示す児童生徒がみられますか。

〔感情・情緒(適応力)〕〔教師〕

 教師に対する調査では,選択肢3への回答が多くなろうと予想したが,実際には選択肢2を選んだ教師が半数以上もおり,特に中学校の70%近くの教師が,不適応状況が「少しみられる」としている。この教師の見方と中学生の自己評価は,第1位を占めていることでは一致している。

 小学生の場合は,教師の回答結果とは逆に,選択肢3,4を合わせると約80%が理由はともあれ「やる」と答えている。しかし,比率は少ないが「なんとなくやりたくない」が20%弱あるということにも目を向けたいものである。発達の違いはあろうが,小・中学生とも事象によっては不適応を示す場合がかなりあるとみることができる。

 情緒の発達の未熟さは,自己の感情を抑制することの乏しさにもつながり,それが問題行動などともかかわってくると言われている。ここに,適切な感情の抑制ができるような児童生徒の育成を図っていくことが,今後の課題であると言えよう。


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