研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -029/043page

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耐性特性〔感情・情緒(寛容・寛大)〕  学校生活の場面

〔児童生徒〕

問い 休み時問に友達がふざけていて,まちがってあなたに強くぷつかってきたとき,あなたはどうしますか。

〔感情・情緒(寛容・寛大)〕〔児童生徒〕

〔教師〕

問い あなたの学校の児童生徒には,学校生活全般の中で寛容・寛大な態度がみられますか。

〔感情・情緒(寛容・寛大)〕〔教師〕

 一方,児童生徒の学校場面における調査では,設問の内容こそ異っているが,選択肢3,4への回答を合計すると,小学生75%,中学生83%となり,寛容・寛大な姿をみることができる。

 しかし,選択肢1にみられるように,「やり返す」という行為に及ぶ児童生徒が少なからずいる(10〜20%)ということは,相手の失態に暴力をもって対応することであり,最近,相手の行動に対して思いやるとか許すということが少なくなってきていると言われるだけに,見過ごすわけにはいかない。

 教師は,学校生活全般の中で80老が,児童生徒に寛容・寛大な態度がみられるとしながらも,「あまりみられない」が,小・中とも20%程度いるとしており,指導上配慮したい点である。

 当教育センターの他の調査によると,多くの学校が教育目標に「思いやりのある子」を取り上げ,本調査の耐性を促進する要因の第一位にも「思いやりのある子」があげられている。「思いやりの心」は,感情・情緒の豊かさを示し,人間関係の中核となるものであると考えるならば,今後ます


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