研究紀要第64号 「生徒指導に関する研究」 -010/046page
の場が十分保障されていないと,常時活動は活発にならない。
次に,長期の見通しをもった係活動ができるようにするために,<表3>のような月ごとの計画を立てるようにした。
そこで,全員で話し合い,日課表の中に次のような活動の場を位置づけた。
ア 毎週火曜日の放課後の時間を「係活動の時間」とし,計画を立てたり,活動内容を整理したりするとともに,必要に応じて,全体での発表会などを行うようにした。
イ 毎週金曜日の放課後に「係班長会」を設け係の代表者が活動の様子や係からの願いなどを中心に話し合い,係の横のつながりを図るようにした。
ウ 朝の会・帰りの会に,「係より」「係へ」の場を位置づけ,全体への広がりと同時に,係への意識を常にもてるようにした。
2.係の活動計画の見直し
係のめあてと活動内容を明確にし,各自の仕事の内容をはっきりさせるために,<表2>のような活動計画を立てるようにした。
そして,週ごとに一つ一つの活動計画を具体化し,「何を,何のために,どんな方法で,どのようにするか」がわかるようにした。
はじめは,毎週形式的な計画を立て,抽象的な表現で活動内容を記録していたので,創意ある具体的な内容の計画にするよう助言した。その結果一人一人の活動内容が明確になり,アイディアを生かした活動が行われるようになってきた。さらに係のまとまりも増し,係ごとに集まって,よく話し合いをするようになってきた。
3.輪番制による全員主役の係活動
まとまりのある係活動を推進するために,係ごとに班長を置き,全員が班長を経験するように,一週間単位で交代する輪番制とした。