研究紀要第64号 「生徒指導に関する研究」 -012/046page
(イ) 係間の交流を生かした活動例
――週間ベストテン――
○好きな動物ベストテンア ベストテン係………アンケート用紙作成 ↓ 印刷,配布,集計,グラフ化イ 新聞係………………号外発行 ↓ウ 掲示係………………集計グラフ掲示 ↓オ ベストテン係………次回ベストテン希望調査このように,学級全員の声を反映した企画をすると同時に,他の係との連携を密にして,みんなで活動するという意識が,各係の活動にみられるようになってきた。
集 会 活 動
(1) 実践の構想
1.児童の現状
集会活動は,児童の興味や関心の強いものが多く,意欲的に取り組める活動である。集会活動に関する意識調査の結果を他の活動と比べてみると,大半の者が,「楽しく,仲よく,積極的に取り組んでいる」と答えている。
しかし,「みんなでつくりあげた集会の喜び」という観点からみると,課題は多い。
ア 単なる児童の興味本位の活動に終わりがちで,一人一人がめあてや意義をふまえ,自己を生かした集会になっていない。
イ 運動や音楽などを得意とする児童の意見が強く出され,運営される傾向にある。
ウ 反省を生かし,みんなの創意工夫による集会にまだなっていない。
2.実践の場及び方法
集会活動を通して連帯感を育てるためには,集会の意義をふまえ,自分たちの手で企画し,計画的・効果的に運営し,自発的・自治的な活動を通しての過程を重視することが大切である。
すなわち,児童一人一人がこれまでの経験を生かし,仲間の考えや全員で活動することのすばらしさに触発されながら,楽しく,豊かな集会をつくりあげたという満足感や成功感に浸らせることが大事であると考える。
そこで,集会を実践する際の活動過程を,次の5段階におさえ,それぞれの活動段階ごとに,連帯感を育てるために必要なポイントをおさえてみた。