研究紀要第64号 「生徒指導に関する研究」 -024/046page
などがあいまいとなり,全員が自主的に協力するという活動がほとんどみられなかった。
そこで,このような問題を解決するため,みんなで話し合い,三役以外にも係を設け,全員で役割を分担することにした。
新しくできた部の組織は次の通りである。はじめは,準備係や後始末係に主に1年生がなり,各係の責任者には2年生が選ばれた。
しかし,その後,生徒から「係を固定しないで全員が各係を経験することも大切でないか。」という意見が出され,部会で話し合った結果,1か月ごとに交替することにした。
係交替のたびごとに戸惑っていた1年生も2年生を見習い,次第に手ぎわよくやれるようになり,仲良く協力し,責任を果たす態度もみられるようになった。
このように,部員が自分たちの考えで組織を改善し,しかも係の交替制を取り入れ,全員が各係を経験することによって,自分の役割を責任をもって果たすことの大切さを理解し,協力する雰囲気が出てきた。(3) 「練習の心得」の作成
活動目標を達成するためには,集団としての秩序が必要である。
特に,中体連大会以後,進学などの関係で3年生が活動に参加しなくなってから,部活動全体にルーズさが目立つようになった。
以前から,簡単な部のきまりはあったが,それもほとんど守られなくなってきていた。
このような状況に対し,部員の一部から反省が出された。そのことについて早速,全員で話し合い,活動目標との関連において新しい「練習の心得」をつくった。
は,その「練習の心得」である。
女子バレーボール部 練習の心得 C中学校
めあてをきめて,能率的,効果的な練習をしよう。
何を,なぜ,どのように練習するか。
私のめあて( )
1, 服装を整え,はやく練習に参加しよう。
準備運動を怠らないこと→→→けがの防止
2, 用具の準備,後始末をきちんとしよう。
人に頼らないで,自分で責任を果たすこと
3, 無断で練習を休まない。
集団における個人の責任と役割の自覚
4, 大きな声で,励まし合い,元気一杯,明るく,楽しく練習しよう
短かく,太い声,迫力ある声は,からだを機敏にする
5, 基本を身につけ,個々の技能を高める練習をしよう
中学生のバレーボールは,基本プレーが勝利への近道
6, 指導されなくとも,考えて練習をしよう。
指導されなくても考えて,自分で改善できる人は,侵秀な人
指導されて.それを実行し,改善できる人は,普通の人
指導されても,実行できない人は,最低の人
7, 練習は,試合と思って,プレーをしよう。
練習は緊張,試合はのびのびした心で
8, 練習記録をたいせつにしよう。
実力の発見,問題の発見,反省は,明日のめあて
9, よいチームカラーづくりに,努力しよう。
よい仲間づくり,バレーボールと人生