研究紀要第74号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第2年次」 -013/137page

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○校内研修推進計画の中に個人研修の機会 (校外研修等)を意図的に組み込み,個人の 研修意欲の高揚を図る。

 

□長期休業中に おける研修

 

【1】研修の充実を 図るため長期休業中を積極的,計画的に利用する。

 

○研修を集中的・継続的にすすめるため長期 休業中を計画的に利用する。とくに実技研修. 伝達講習など授業日にはできにくい内容を 計画し,研修を実りあるものにする。

○研修が良時間になるので,快適な環境条件 を整備するよう配慮する

 <  解 説  >

○県内における各校の現職研修推進上の問題点をみてみると,必ずといってよいはどその中に『研修時 間の確保』の問題があげられている。しかし,だからといってそれらの学校では年間の行事計画に研修 に関する内容を計画していないのかというと必ずしもそうでない。昨年度の調査によると小学校では, 約95%,中学校では81%,高等学校では30%の学校が月や週の行事計画の中に研修をきちんと位置づけ ていることが分る。問題は,【1】この位置づけられた時間を,いかに確保して,場を設定し,【2】この時間 と場を,いかに活用するかである。すなわち,【1】量と【2】質の問題である。

 たしかに,中学校,高等学校では,部活動,生徒指導,進路指導等,諸条件の重なる中での研修時間の実質的確保には困難さがうかがわれる。また,小学校等においても,せっかく確保された研修時間の運営のしかたに問題があり,研修の成果が十分あがらないなど,上述した「量と質。の両面に問題をかかえていることが分る。そこで,ここでは次の点からこの問題の解決のため具体的な内容策を例示したので各校の実情に応じて活用してほしい。

【1】年間行事計画に位置づけられた研修時間の実質的確保を図ること。

・研修計画に位置づけられた研修日は原則として変更しない。都合により変更した場合でも,必ず接近した日に確保する。・研修会の規模や内容によっては,週時程の中に長時間の研修時間の確保や共通の空き時間の設定などの工夫をする。

【2】各研修会の運営のあり方を工夫し,その充実を図ること。

・資料の事前配布と研修内容の周知・司会者や研修主任の会の運営技術の向上・まとめ方と記録の累積・校内研修推進過程における各部会の位置づけと役割の明確化・各部会における教師一人ひとりのニーズを生かした役割の分担・校内研修と個人研修との関連・長期休業の積極的利用等


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