研究紀要第74号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第2年次」 -023/137page
校内研修(校内における各種研究会)におけ る協働意欲を高めるためのリーダ ー(校長・教頭・研修主任等)のあり方,援 助指導はどうあったらよいか。
- カ、リーダーシップが発揮され,それを生かした研修がなされているか(その度合いは)
- キ、総合的に,現在の校内研修に対する満足度はどのくらいか
○なお,調査は無記名で実施する。調査結果 については公表し,共通理解の資料にも活用 する。
【2】成員各個人か ら意見や考えを聞き,現状を具 体的に理解する。 ○つぎに,具体的な悩みや意見を個人との対 話から把握する。場と機会を意図的に設定し, 自由な話し合いの中から具体的な現状実態を つかむとともに,自校においてのモラール高 揚の方向を考える。 【3】上記【1】【2】を基 に,リーダーとしてどうかかわるべきかの方針をたてる。 ○リーダー(校長・教頭・研修主任等)とし ての立場を自覚し,組織成員を生かし,協働 意欲をさらに高めるという観点から「本校に おいてはどんなかかわり方が必要か,できる か,すべきか」を考え,援助指導の方針とか かわり方(態度)をまとめてみる。
□ 校内研修の事前 におけるリーダーとしてのか かわり方を明確にし,積極的に援助指導をする。
【1】上記の実態把握と指導方針を 基に,研修会事前における緩助 指導の内容を考える。 ○協働意欲を高めるためには,リーダーはリ ーダーシップを発揮する必要がある。リーダ ーシップとは「集団を一定の目的達成にむけ て貢献させようとする働き・態度」といわれ ている。具体的には下記のように考えられる ので,このことをふまえて援助指導の内容を 考えることが大切である。
- ア、集団として目的達成に向かうよう成員各個人を援助すること。
- イ、研修の意義や見通しを共有するよう内容の検討から方向づけをすること。
- ウ、問題解決の方向を示唆しながら全体をまとめていくこと。
- エ、すすめる過程で問題や悩みを持つ成員の相談相手になること。
- オ、組織が円滑に活動できるよう連絡・調整にあたること。
- カ、研究同人として共に活動する中で,適否の判断をしたり,意見やアイディ アを引き出したり,承認・激励をしながら満足感を与え,全体のふんい気を さらにもりあげる・・・・等
○事前においては,前記で把握した実態と指 導方針を基に,上記内容に重点をおき,どの 点に重点をおきどのような援助指導をしてい くか,具体化していくことになる。(下記例示)
【2】今回の研修会 のねらいが十分に達成できるよ う事前の援助指導をする。
○事前の援助指導は,自校の実態や研修会の ねらいによって変わってくるが,およそ次の ような内容が考えられる。
- ア、各係の事前準備に必要な参考文献や資料 の紹介をするとともに相談にのる。