研究紀要第74号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第2年次」 -040/137page
ウ.整理表にまとめる。(記入例参照)
エ.共通理解を図る。
(記入例)
段 階 成 果 方 策 計 画 「課題」
教師一人ひとりのニーズと児童生徒の実態を生かした研修課題の集約が不十分であった。次のような集約の仕方の研修会を実施し,研修課題を集約する。
- 児童生徒の実態のとらえ方
- 教師のニーズや個人研究課題と児童生徒の実態との調整
- 研修課題の集約の仕方等
(省 略)
実 施 省 略
評 価 「成果」
各段階において資料の収集整理保管が図られ、利用されるようになった。収集した資料と自校の各種資料の整理保管にワープロやコンピュータ等を用いてデータベース化し検索しやすくする。
< 解 説 >
○ 調査研究の問17「あなたの学校では.校内研修(校内研究)の評価結果をどのように活用してい ますか」に対して,各校種とも「学期・学年末評価を次年度に活用」の回答がほとんどであった。 したがって,前年度の評価結果の活用は特に問題として不必要に考えられるが,各校種とも約50% 以下であり,評価結果を「次年度の研修に活用」する学校が一層増加することが必要である。更に 評価結果を生かす内容・方法についての研修を深めることにより,校内研修(校内研究)の継続的 な成果の累積がなされ,自校の児童・生徒の変容をより効果的なものにすることが期待できる。そ こで,本研究では「学期・学年末評価」のみの評価では,十分な評価としては機能しないととらえ, 各段階(PDS)の形成的評価・総括的評価の成果と深遠を明らかにし,これを再吟味しながら次 年度に活用する方策を見出す必要があるととらえた。
○ 試案内容では,ア.成果と課逼を再吟味する。イ.成果と課題を次年度に生かすための検討資料 を準備する。ウ.成果と課題を検討し縦続性・発展性の視点から限定する。エ.次年度の研修計画 を構想する。・・・・これらに対してどうあったらよいかの内容・方法・配慮事項がまとめられている。 各校において.評価を活用し合う態勢を意図的につくり,全員で評価し,校内研修(校内研究)や 各自の個人研究,指導に生かしながら,個人的にも反省して,全体でまとめ活用するといった体制 が確立すれば,校内研修(校内研究)が継続的となり発展することが可能と考えられる。
これらの観点から,評価結果を活用し次年度の研修計画を構想するまでの方策について具体化してみた。