研究紀要第79号 「基礎・基本の定着と個性の伸長に関する研究 第3年次」 -056/135page
(3)把握した「よさ」を生かす指導
基礎的・基本的な内容の定着を図る場で,事前に把握した生徒の持つ「よさ」を生かす学習活動を取り入れた。下に示した4時限目の学習は,言語材料の定着を図ることをねらったものであるが,指導過程からもわかるように,「聞く・話す」,「読む」,「書く」から生徒の得意な方法を選択して学習できるようにした。
時
目標
主な学習内容・活動
Team Teaching
学習形態
基礎・基本
Jectability
個 性
評価等
T 1
T2
J
E
C
T
4 〔言語材料の定着〕 不定詞の副詞方法(目的)と名詞用法の表現に慣れ,その運用を高める
1.不定詞の副詞用法と名詞用法について確認する 1.不定詞の副詞用法と名詞用法についての確認を行う 一斉 2.表現練習を行う。 (1)不定詞の副詞用法を使っての表現練習 (2)不定詞の名詞用法を使っての表現練習 (3)指名された生徒が発表する
表現練習の仕方について説明する グループ 不定詞の副詞用法.名詞用法を使っての表現ができる ○ 机間巡視しながら援助活動を行う 表現特性を生かす活動 生徒一人一人の表現特性に応じた指名
3.「聞く」「話す」「読む」「書く」の3つ のグループごとに表現活動を行う それぞれのグループの活動について説明する ○ ○ ○ ○ ◎「よさ」の把握 「聞く」「話す」「読む」「書く」の中から自分の得意な方法を選択する ・教師の観察(座席表へのチェック) (1)「聞く」「話す」グループExplain the content of a picture.
(2)「読む」グループGlasp the outline of the story.
(3)「書く」グループPicture Description聞く・話すグループの援助指導を行う 読む.書くグループの援助指導を行う グループ 自分の得意な分野で不定詞を用いた表現活動ができる 個性の特性を生かす学習方法 「聞く」「話す」「読む」「書く」の生徒一人一人の得意な面を生かしての学習方法
・教師の評価(チェックリスト) *プリントによるチェック
4.本時のまとめをする 各グループの活動内容を聞いてコメントを与える(T1,T2) 一斉
1 言語活動につなげる表現活動
まとめの言語活動で自分の「よさ」を発揮させるためには,Lessonで学習した言語材料をよく理解させるとともに,それを用いた表現活動を積み上げていくことが必要である。
そこで,授業の終わりの段階に「ミニミニ言語活動」を取り入れ,ペアによる表現活動を行わせた。
この活動の積み重ねにより,4技能のバランスのとれた育成を目指すことができるものと考えた。
ミニミニ言語活動