研究紀要第80号 「情報活用能力の定着と個性の伸長に関する研究 第2年次」 -077/135page

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一夕に入力しておくことにより,簡単なキー操作のみで児童自らが解決に必要な資料を検索し,選択・利用できるように工夫しておく。
 3 確かめの段階
 課題解決に必要な資料を単独で引き出したり,2つ以上の資料を比較検討したりして,新しい情報を創造して他の人に正しく,分かりやすく伝えることができるようにする。
 また,他の人の発表内容をもとにして,コンピュータで再度確認したり,更によい情報を創造させたりする。

2.研究実践の概要
(1)単元での具体的な取り組み
  事前調査における低い要素A収集,B選択,C処理,D創造,E伝達について社会科の単元「わたしたちの生活と公害」の学習内容と照らし合わせ,追究の手だて,期待する姿等を明らかにして単元指導計画を次のように作成し,指導にあたることにした。

小 単 元 内 容 配当時聞 育成すべき内容 追 究 の 手 だ て 期待される児童の姿

1.水島工業地域の公害の実態をつかむ。
 ○公害の種頬
 ○原因と対策
1     1,既習の学習内容から水島工業地域の公害について調べ,その原因を資料から調べさせる。 ○前小単元での学習に活用した情報をもとに水島工業地域に起きている公害の種類を原因と関連させながら指摘できる
2.日本各地で起きている公害の実態を調べる。
 ○工業の発展と公害
 ○わたしたちの生活
  の向上と公害
 ○公害の種類
1
◎  2.コンピュータに入力された日本各地の環境汚染・公害の映像資料から事実をとらえさせる。 ○コンピュータ等を活用して自分なりの課題に対する追究ができる。
○どの地域に.どんな環境汚染が起きているかの情報をとらえて説明できる。
3.大気汚染について調べる。
 ○工場からの排煙
 ○生活から出る大気
  汚染
 ○対策
1 3.コンピュータの映像資料から大気汚染の様子をとらえさせる。
 教科書,資料集,新聞記事等も活用し,大気汚染の原因を具体的にとらえさせる。
○コンピュータ等を活用して自分なりの課題に対する追究ができる。
○大気汚染の生活への影響を指摘することができる。
4.水質汚濁について調べる。
 ○工場排水
 ○生活排水
 ○生活への影響
 ○対策
1 4.海,河川の具休的な汚染の実態をとらえさせると共に,適切な情報処理ができるようにする。 ○コンピュータ等を活用して自分なりの追究ができる。
○水質汚濁の生活への影響を指摘することができる。
5.公害の実態についてまとめ.その対策と自分たちの関係について話し合う。
 ○工業の発達と公害
 ○生活の向上と公害
 ○公害の対策
2     5.これまでの学習で活用してきた情報を整理して,自分なりに情報を新たに創造し,伝達する方法を考えて発表させる。 ○環境汚染・公害の実態・対策を自分なりにまとめて発表することができる。


(2)授業の概要
 [本時の目標]
 ○ わたしたちの生活に悪い影響を与える大気の汚れの原因は,工場の排煙だけではなく,わたしたちが利用している自動車の排気ガスにもあることを指摘することができる。
 ○ コンピュータを利用し,大気の汚れに関する情報を収集・選択・処理し,伝達することができる。

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