研究紀要第80号 「情報活用能力の定着と個性の伸長に関する研究 第2年次」 -089/135page

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 2 情報活用能力の育成プロセス
     育成プロセス
 1.実践対象:普通高校1,2学年 男子生徒
 2.育成環境:コンピュータクラブ(特別活動)
 3.課 題 名:資料を分かりやすくまとめる
 4.育成目標要素:新たな情報を創造することができる
 5 育成のためのプロセス
図3 育成プロセス


3.研究実践の概要
(1)目 標
 これからの高度情報社会に適応し,情報を的確に活用してよりよい生活をしていくためには,キーボードに慣れ,気軽にコンピュータを操作できることが必要になる。そのために,情報の処理をプログラミング言語で行うのでなく,表計算ソフト,データベースソフトなどのアプリケーションソフトを利用して行えるようにする。データを自分で収集し加工することで情報の理解を深め,それを他へ伝達することまでを実践させる。
1 現代社会の授業で使用する教材などを基に,視覚的にとらえることのできる資料作りをすることにより,情報を処理し,創造できる能力を高める。2 ビジネ・スソフトを使用し,新しい情報を創造ることで情報化社会を認識できるようにする。

(2)授業の事前準備
1 対象となる生徒の多くは,コンピュータに興味をもっており,BASIC言語によるプログラミングを学びたいと希望していたようだが,あえてキー操作を中心とした指導にとどめてコンピュータによる情報処理についてこれといった先入観念を与えないよう配慮した。
2 学校での事前学習では,パソコンをワープロとして使用し,キーボード操作の練習を主に行い,コンピュータに慣れさせた。
3 現代社会の中から「日本経済の特質」とか興味のある学習項目について調査し,コンピュータを使って資料をまとめ発表するという課題を全員に与えた。

(3)指導過程
第一日目 5  時間 表計算ソフトの基礎
第二日目 5  時間 表計算ソフトの応用
第三日目 2.5 時間 発表とまとめ
  計  12.5 時間
  学  習  内  容 指 導 上 の 留 意 点 研 究 と の 関 連
第一日目 施設設備の見学
・表計算ソフトの基本操作の練習をする。
    (表の作成)
・例題による演習をする。 (グラフ化)
・普段見ることができない機器を中心に説明し,デモンストレーションをする。
・キーボード操作に慣れていないことを前提に指導を進める。
・LANを使用する。
・操作能力の習得
          (調べる)
第二日目 ・資料を探し,課題を解決する。
・資料のグラフ化を練習する。
・事前に必要な資料を準備しておき,進まない生徒に指示をする。
・操作がうまくいかない生徒を個別に指導する。
・LANにより失敗の例やよい例を全員に示す。
・情報の主体的収集          (調べる)
          (作 る)
・新たな情報の創造
          (確かめる)
第三日目 ・課題を完成する。
・お互いに発表し,工夫や苦労した点を述べる。
・生徒の自主性を尊重するように努める。
・LANにより全員に発表させる。
・工夫があるかどうか確認する。
・情報の的確な伝達
・新たな情報の創造
          (反省する)
          (新たな課題)

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