研究紀要第88号 「授業におけるコンピュータの効果的な活用に関する研究 第2年次」 -071/109page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(3)ソフトウェアの内容

○衣生活実態調査ソフト

 実践校と全国の衣生活実態の傾向を,計算,図形作成機能によりグラフ化して提示する。メニューより知りたい項目を選択し,繰り返し見ることができる。

○被服管理データベース(資料4参照)

 表IV−2のような項目でデータベースを構成し, 項目・目的別検索により問題の焦点化を図る。ま た,それらのデータを一覧表やグラフに提示する ことができ,目的に応じてプリントできる。

表IV−2被服管理データベースー覧表(部分)
表IV−2被服管理データベースー覧表(部分)

○衣生活自己診断ソフト

 25項目の質問による衣生活全般の自己診断の 結果を計算,図形作成機能により提示する。問題 点にはコメントが付き,プリントして資料として 所用することができる。

○被服計画補助ソフト(タイプ別)

 被服管理計画に必要な情報をメニューで提示し, 必要に応じて選択することができる。イメージス キャナの活用により写真やイラストを導入し,画 面に親しみを持たせながら情報を提供する。

メニュー画面
メニュー画面

収納(保管の仕方)のポイント
収納(保管の仕方)のポイントの1画面

(4)授業実践

[1] 概要

 学習指導計画(表W-3)に基づき,実施した。本題材は,自分の衣生活を計画的に営む態度の育成を 目指す。ここでは,コンピュータを問題解決の道具として活用し,主体的な学習活動を促そうとするも のである。まず,本題材への興味・関心を高めるために,衣生活実態調査ソフトで学習への動機づけを

表IV−3学習指導計画 家庭一般「被服計画」   (総時数6時間)
時間 学 習 内 容 ね ら い ソフトウェアの内容 ソフトウェア利用のねらい
1〜2 ・衣生活の現状を各種データより把握する。
・被服費の調達方法を比較検討する
・既製服の選択購入の仕方を調べる
・省資源・省エネを考えた被服の管理の在り方を考える。
・衣料の生産と消費の現状が分かる。
・被服品の傾向や特徴が分かる。
・既製服購入の要点が分かる。
・被服管理の社会化の背景と実態が分かる。
・社会化を上手に活用し,被服管理の合理化を図ろうとする。
○衣生活実態調査ソフト
   (データの提示)

 被服費,購入時期,被服の選び方,調達方法,購入基  準,管理法,着用しない被服の理由,使い捨て等
学習の動機づけ
問題把握
3〜4 ・手持ち被服の実態を調べ,データベースを作成する。

・自分の衣生活の傾向を知る。
・被服の種類,着用季節,色,柄,材質,サイズ,購入年,価格,使用頻度
収納,手入れ法などを入力して,データベースを作成できる。
・自分の衣生活の問題点が分かる。
○被服管理データベース


○衣生活自己診断ソフト
 (被服管理の実態診断)

情報活用能力を高める(情報収集,選択,処理)。

問題把握,学習意欲を高める。
5〜6 ・自分の衣生活の課題をつかむ。


・被服計画をたてる。
・問題点をまとめ,分析,検討を試みる。
・被服計画を作成することができる。
○被服管理データベース


○被服計画補助ソフト
・計画の手順確認
・既習事項の確認
・各情報報の提示

情報活用能力を高める(情報検索)
問題解決
計画の構想
 問題解決のヒント,知る楽しさ,復習,学習への自信


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。