研究紀要第91号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究 第1年次」 -033/117page
U 評価に関するアンケート調査
1 調査のねらい
学習指導要領の改訂に伴い,教育評価の申の情意面(関心・意欲・態度)の評価の在り方が重要視されてきている。そこで.情意面の評価についての問題点や課題をさぐり,今後の情意面の評価の在り方について小・中・高等学校の教師の意識を把握するとともに,本研究主題の研究仮説設定の基礎資料にすることを本調査のねらいとした。2 調査の方法
(1) 調査の対象調査の対象は,県下の小・中・高等学校の教諭とした。
(2) 調査対象学校
調査対象学校の選定にあたっては,県下の小・中学校は地域,学校規模等を参考に,高等学校は規模,課程等を参考に,37校を抽出した。「学校内訳」
校種 小学校 中学校 高校 合計 調査学校数 17 14 6 37 アンケート調査領域と調査項目の構成表
調査領域 調査項目 設問番号 設問内容 1 教育評
価全般
(1)必要意識 1 2A
B
教育評価をする目的についての意識 指導の中に評価を計画的に取り入れることの必要意識とその理由〔単元〕
指導の中に評価を計画的に取り入れることの必要意識とその理由〔1単位時間〕
(2)実践状況 3 4
評価観点や方法を指導の中に計画的に位置付けた経験の有無〔単元(題材)〕 評価観点や方法を指導の中に計画的に位置付けた経験の有無〔1単位時間〕
2 情 意面の評価
(1)全般 5 6
情意面の評価をする重要性についての意識 情意面の評価を実施する目的についての意識
(2)実践実況 7A B
8
9
指導目的の中における情意面の指導目標設定の割合〔単元(主題)〕 指導目的の中における情意面の指導目標設定の割合〔1単位時間〕
情意面の評価の計画的位置付け
情意面の評価の実施頻度
(3)評価基準の設定 10 11A
B
12
13
情意面の評価基準(観点)の明確化 情意面の評価基準を決定する際の手続き
情意面の評価基準設定の際の困難点(個人)
情意面の評価基準設定の際の問題点(職員会,教科会等)
情意面の評価観点
(4)評価の客観性 14A B
情意面の評価の客観性についての意識 情意面の評価の客観性についての意見(自由記述)
(5)評価方法と設定場面 15 16
17
各評価方法の使用場面(教師から評価,児童生徒の自己評価,相互評価) 各評価方法の長所短所( 同 上 )
今後重視したい情意面の評価方法(同 上 )
(6)評価結果の数量化 18 19
20
情意面の評価結果を数量化することの必要性とその理由 情意面の評価結果の評定への組み入れとその理由
情意面の評価結果の評定への組み入れる割合
(7)評価の手だて 21 22
情意面の評価際に使用する評価の手だて 今後重点的に取り入れてみたい情意面の評価の手だて
(8)実践上の問題と課題 23 情意面の評価について困難や問題を感じる点(自由記述) 回答者の選定については,各学校に次の条件の もとに一任した。
○ 多教科にわたるようにする。
○ 年齢が広範囲にわたるようにする。
(3) 回答者数
小学校 中学校 高等学校 合 計 20歳代 33人 28人 7人 68人(23.4%) 30歳代 62人 59人 15人 136人(46.9%) 40歳代 21人 17人 10人 48人(16.6%) 50歳代 12人 16人 10人 38人(13.1%) 合 計 128人 120人 42人 290人(100.0%) (4) 調査実施期間
平成4年9月〜10月
(5) 調査領域と調査項目
調査領域は,教育評価全般と特に情意面(関心・意欲・態度)の評価に焦点を当て,下表の調査項目を設定した。