研究紀要第91号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究 第1年次」 -034/117page

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3 分析と考察
 分析と考察は,調査から集約された小・中・高等学校教諭の全体的傾向を中心として行った。

 また,調査項目の内容によって校種別1年代別教科別の観点からも分析と考察を加えた。

 教科別の分析と考察にあたっては,国語,社会算数(数学),理科,生活,英語の回答の平均を「6教科」平均とし,音楽,図画工作(美術),技術・家庭,体育(保健体育)の回答の平均を「実技教科」平均として行った。なお,商業と道徳及び特別活動は回答者がごく少数だったので,教科別の集計をする際にのみその割合からは割愛したが,その他の集計には含めている。

 (1) 教育評価全般について
  1) 教育評価の必要意識
  ア 教育評価をする目的
〔設問1〕あなたが,教育評価をする目的の中で特に大きな比重をおいて考えているものは下のどれですか。(複数回答)

      教育評価をする目的
棒グラフ 教育評価する目的

 全体的な傾向としては,教育評価をする目的の中で特に大きな比重をおいて考えているものは.「学習状況の把握と理僻のため」である。次いで「個に応じた指導をするため」「授業の改善をするため」「評定に役立てるため」の順に選択されていた。

  イ 評価の計画な取り入れの必要意識
〔設問2〕あなたは,単元や1単位時間の指導の中に評価を計画的に取り入れることが必要てあると思いますか。また,理由として考えていることがあればお書き下さい。

 評価の計画的な取り入れの必要意識

  必要である 必要でない その他
単元の中で 96.9% 2.1% 1.0%
1単位時間の中で 79.0% 16.9% 4.1%

 全体的な傾向は,単元や1単位時間において,回答者の多くが「必要である」と答えている。

 ただし,1単位時間の中での計画的な評価は16.9%の回答者が「必要でない」と答えている。
 回答の中の「必要である」の選択理由としては,「個の学習状況把握のため」が比較的多かったが,「必要でない」の選択理由としては,特に記載事項はなかった。

 2) 実践状況
〔設問3〕あなたは,教科の単元(題材)の指導計画に評価の観点や方法を計画的に位置付けることがありますか。
〔設問4〕あなたは,1学位時間の指導の中に評価の観点や方法を計画的に位置付けることかありますか。

実践状況
棒グラフ 実践状況

 全体的な傾向は「単元や1学位時間の指導計画の中に評価の観点・方法を計画的に位置付けること」が「よくある」という答えは少なかった。
 しかし,「ときどきある」の回答が「単元の指導計画」「1単位時間の指導の中」ともに約7割あった。これには,各種テスト(単元テスト,中間・期末テスト)の計画的な位置付けや研究授業などにおける評価計画も含まれていると考えられる。

 (2) 情意面の評価について
 1) 情意面の評価全般

ア 情意面の評価をする重要性

〔設問5〕指導要録の改訂により情意面(関心・意欲・態度)の評価の在り方がより重視されるようになりましたが,あなたは情意面の評価をすることについてどのように思いますか。
円グラフ 情意面の評価をする重要性


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