研究紀要第91号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究 第1年次」 -056/117page
エ 自己評価, 相互評価,教師からの評価の関連
自己評価は,自分自身の取り組みを振り返りながら,自分を高めていこうとするものである。その手だてとして「ふりかえりカード」を活用し,児童の自己理解を深めさせた。また,相互評価により自己評価を確認することができ,お互いの「よさ」を見つけることができた。そして,その「よさ」を伝え合ったのが「贈る言葉」である。
更に,教師は観察や発言・作品分析や「ふりかえりカード」など,様々なものから総合的に一人一人の「よさ」を把握し,その「よさ」を「メッセージカード」で伝えることができた。
このように,自己評価を中心にし,自己評価を確認する相互評価,自己評価を援助する教師の評価が互いに関連し合いながら,児童の自己理解を深め,やがては自己実現を可能にするものと考えるのである。
この関連を図に示すと次のようになる。