研究紀要第92号 「児童生徒の創造性を高めるための教材開発 第1年次」 -068/117page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

午後6時30分
マツバボタン

2)花スベリヒユ

午前5時30分
花スベリヒユ

正午
花スベリヒユ

午前5時30分
花スベリヒユ

 花に段ボール箱をかぶせて暗くすると下の写真のように花が閉じてくる。さらに閉じた花を日の当たる場所に出すとまた花が開いてくる。

 箱をかぶせて10分程度おくと花がしぼんでくる。
花スベリヒユ

4 指導例と留意点

(1)開花運動は天候によっても左右されやすいので,晴れや曇り,雨の日などにも観察を行う。

(2)両種は1日花なので,夕方にはしぼんでしまい次の日に咲くことはない。開花からしぼむまでの一連の変化を観察させるとともに,光に関する実験は午前中に行うとよい。

(3) 雄しべを軽く指で触れると,見ている間に曲がってくるので,植物の運動に対する興味を持たせることができる。

A−3インジゴカーミンを用いた酸素の検出法

1 単元名「人とかんきょう」(6学年)

2 ねらい

 この単元は,3年〜6年まで培った自然観の統合の場として位置付けられる。水や酸素,二酸化炭素の循環や食物連鎖などの概念の基礎を育成するとともに環境教育の場となる単元である。ここでは,呼吸や光合成による酸素と二酸化炭素の増減を実験によって明らかにして,植物と動物の関係に気付かせていくことが大切な指導事項になっている。酸素については,肉眼で確認できないため,気体検知管などを使って,量や存在の有無を確認することが主な児童の活動になる。しかし,学校では,気体検知管がそろっていないところが多いため,酸素に関する実験は行わず,ほとんど資料に頼っている現状である。

 光合成による酸素の検出については,インジゴカーミン法がある。この方法は酸素の発生を鮮やかなブルーへの色の変化で視覚的に確認できるので,酸素の検出には有効な方法である。しかし,この方法は空気を遮断した中で行う必要があるため若干操作が難しい。そこで,このインジゴカーミン法を簡単に行える器具を開発した。

 人間に必要な酸素を植物が供給していることを視覚的にとらえさせることにより,植物と動物のかかわり合いに関心を持たせ,意欲的に学習に取り組ませたい。

3 教材の概要

(1)特徴

 この器具を用いると空気中の酸素をはぼ遮断し,簡単にインジゴカーミン溶液を還元状態にすることができる。

 また,身近な陸上植物の葉を利用して,光合成による酸素の発生を視覚的に確認できる。

(2) 実験器具の製作

 1) 広葉樹の葉が入るくらいのプラスチックのふた付き空きびんを用意する。そのふたの裏にゴムの板(厚さ2〜3mm)をふたの形に切りとり,接着剤で張りつける。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。