研究紀要第92号 「児童生徒の創造性を高めるための教材開発 第1年次」 -078/117page
4 開発教材と指導計画
(1) 開発教材の概要
本研究のねらいを達成するために.目標や内容の分析及びアンケート調査等を参考に表1のような教材を開発する。表1開発教材の概要
教 材 名 目 的 と 内 容 体験的な活動 備 考 家庭生活自己診断ソフトウェア (P80参照)
○意欲付けと問題点の把握 ・自分の家庭生活の実態を自己診断し問題点をつかむ。評価のコメントとレーダチャートが表示される。
実態調査 パソコンの活用 事前,事後調査として活用
衣服計画カード ○実態の把握と創意工夫 ・自分の衣服所持数一覧表を基に,衣服の補充・有効利用計画を立てる。
実態調査 家庭実践
不用衣類のリフォーム作品等の資料を添付 洗剤の働き 汚れの検出
論理的思考力と意欲付け ・洗剤の働きを短時間で確認できる。
・目には見えない汗やたん白質汚れを試薬で検出し、汚れの実態を知る。
実験 ローリングアップ現象他 ソックスを使用しての簡易実験
しみぬきのコツ ○課題の追求と創意工夫 ・しみぬきの方法を知り、汚れに応じた方法で実践してみる。
実習
しょうゆ、衿あか、墨、ガム等の簡易処理法 生活時間調査 ○問題把握と創意工夫 ・家族の生活時間調査のデータを集計し、問題点と改善の方法を考える。
調査 シュミレーション
パソコンの活用 小物の製作 (P81−83参照)
○創意工夫と技能の習得 ・室内の整備や美化に役立つ小物を創意工夫し製作する。
製作 布や木村、牛乳パック、針金ハンガーなど身近な素材の活用 (2) 題材の構成と「家庭生活」領域の指導計画の作成
ここでは,次の視点から表2のように題材を構成し,表3のように指導計画例を作成した。
○ 体験的な活動の重視と,生徒の発達段階や取り組みやすさ等を考慮して「家庭の仕事を中心に構成し,経済や地域との関連を図りながら,家庭生活を総合的にとらえられるようにする。
○ 体験的な活動への取り組み方として,冬鳥材ごとに「課題づくり→計画の立案→実践・修正寸評価→発展」のプロセスを位置付け,繰り返し学習することにより,実践力と創造性の育成を図る。
○ 学習のまとめに家庭実践と発表を位置付け,主体的にわが家の改善策を検討して家庭生活をよりよくしようと創意工夫する態度の育成を図る。表2 題材の構成 総時数 35時間 ()時数 ※開発教材