平成5年度 研究紀要 Vol.23 -118/162page
下に示したものは、このときの学習活動案の一部であるが、児童が前時に公園で採集してきた木の実や木の葉などから製作できるものを予想して作成した。
[飾りや遊びに使うものを作ろう]の一部分
上の予想したものの中で、児童はインディアンの飾りとクルミの殻の模様の二つだけは作らなかった。これは、事前調査では冠を作ったことがある女子が2名いたが、製作意欲が他のものに向いており、経験が生かされなかったからであると考えられる。
児童が製作しているときに、活動を見取り、次のような援助をした。
どんぐりに釘で穴を開けようとするが、すべるのでうまくできずに苦労していたとき、「粘土を使って、転がらないようにするといいよ」と助言を与えたところ、助け合って作ることができた。
できあがったばかりのどんぐりごまで、早速競争を始めた。最初のうちは、長く回り続けるこまに意識が向けられていたが、次第に長く回り、しかもきれいなこまへと変わっていった。
写真のように、どんぐりや楊枝の軸にカラーペンで色を付けたり、折り紙を細長く切って貼り付けたりする工夫をしていた。
なかには、カラーペンで青や緑の色をつけたこま、金色の折り紙を貼りつけた光るこまなど、6個も作った男子が二人いた。
また、どんぐりのペンダントとネックレスを作った女子は、穴を開けるときに割れてしまう失敗を重ねながらも、ついに完成することができた。
やじろべえを作ろうとしたY子は、何度やっても腕の長さが同じにならず困っていたが、「竹ひごの長さを同じにしてから、どんぐりに付けてみたらどうか」という助言で、ようやく、つり合いをとることができてとても喜んでいた。
児童が公園で取ってきたすすきの穂の量が少ないので、教師が小さな段ボール箱一つ分のすすきの穂を準備しておいた。