平成5年度 研究紀要 Vol.23 -121/162page
ぱすように援助するとともに、一人一人の違いを大切にしたいという考えに立ち記入した教師の援助・評価カードの例が、下記のS男のものである。
5 単元の観点別到達規準の作成と活用
今回の研究は、一つの単元全体の実践だったので、「秋となかよし」の観点別評価規準を作成し、その到達度を確かめてみたいと考えた。
評価規準の作成に当たっては、福島県教育委員会発行の「改訂指導要録記入の手引」を参考にしながら、生活科の三つの観点である"生活への関心・意欲・態度'”活動や体験についての思考・表現"'身近な環境や自分についての気付き"に関して、それぞれにA(十分満足できる)、B(おおむね満足できる)、C(努力を要する)の規準を具体的に作成してみた。
下表は、観点別評価規準を基に作成した児童の到達度である。
児童の自己評価(「できたぞカード」)、感想文、木の実や木の葉の作品、教師の観察に基づく援助・評価カードを生かしながら、三つの観点について総合的に評価した。
その結果、Cに該当する児童は一人もいなかった。欠席した児童(※印)については、単元の活動全体を勘案して評価することにした。
III 研究のまとめと課題
第1学年の「秋となかよし」の単元について、地域の学習素材を生かした指導構想を立て、児童の活動を見取り、どのように援助すれぱよいかを実践的に研究した。その結果、次のことが確認できた。