平成5年度 研究紀要 Vol.23 -139/162page
や水質検査試薬での水質分析結果を比較することにより、それぞれの環境について児童に考えさせ、環境を保全することの重要さを意識付けることができる教材として有効であると考える。
帰化植物の調査では、いろいろな地点での帰化率を調べ、帰化植物の分布を学区地図に書き込めば、人の手が加わったかどうか又は都市化の進行が分かり、自然度の判定にもなる。とくに、腐植質を好むアレチウリなどの分布を調べることにより、学区内のゴミなどがたまり汚れている場所が明らかになると思われる。小学校児童には、植物の分類は難しいので、教師があらかじめ調査して代表的な帰化植物を写真に撮り、野外でその写真を使って児童に見つけさせるような配慮も必要である。
都市化に関しては、セイヨウタンポポ(帰化種)とエゾタンポポ(在来種)の分布状況などでも簡単に調べることができる。下記資料1は筆者が児童とともに活動し、その結果をまとめ、都市化について考えさせたものである。
その他に、地域の住民と連携して、川に生息している魚類などを調べ、「理科だより」としてまとめ発行し、郷土の自然の理解を図るような活動も考えられる。(下記資料2参照)