平成5年度 研究紀要 Vol.23 -141/162page

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FCAlによるエイズ学習ソフトの開発

長期研究員  青 田  誠

はじめに

 情報化社会の進展や価値観の多様化に伴い、児童生徒を取り巻く環境が年々変化している。特に性情報の氾濫や、性のモラルの低下がどのような影響を児童生徒に及ぼすのかということが、検討すべき大きな課題になりつつある。

 さらにここ数年、異性間接触によるエイズ感染の潜在化と、それに伴うエイズ感染者の増加が大きな社会問題になっている。しかし、感染路や潜伏期など正確な知識不足による偏見や誤解などがあるため、学校教育の中で「エイズ教育」を取り上げているところは、一部の先進校を除いてほとんど見られないのが現状である。

 昨年9月に県北地区の保健所が、県内の高校生を対象にエイズに関する意識調査を実施した。この中で「小中学校からエイズ教育を」と、早い時期から学校での指導を望む声が90%を超えたという報告があった。また、「家庭でのエイズ教育」や、今後、「学校、地域、家庭で連携し、エイズ教育を進めていくような対策が必要」という指摘もあった。

I 研究の動機

1 エイズ教育に関する教師の意識調査

  県内各地の小学校教諭(県内78校の78名)を対象に、教材ソフト開発の基礎資料の一部とするため、エイズ教育の必要性等についてアンケートによる意識調査を実施した。

 調査の結果、いくつかの観点についてまとめると以下のようであった。(回答数78名)

 (1)エイズ教育の必要性

 「エイズについて指導する必要がある」と回答した教師は78名中75名(96.2%)と、ほぼ全員がその必要性を認識しており、「必要でない」と答えた教師はごくわずかであった。

(1)エイズ教育の必要性

 (2)エイズについての指導

 「エイズについて指導できる」と回答した教師数は、「なんとか指導できる」場合も含めて全体の三分の一に満たない数であった。

(2)エイズについての指導

 (3)エイズを指導できない理由(複数回答)

(3)エイズを指導できない理由(複数回答)

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