研究紀要第94号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究」 -026/162page
<下位>女子 の堅さも見られなくなってきた。AETに対する「Ghost story」の紹介、発表では、練習の成果が見られ、自分の担当した部分を明瞭かつ適当な声量で表現できた。 生徒S<下位>男子 事前の面接では一度で聞き取れず、2回繰り返してもらったり、ヒントをもらったりしてから答えた質問が多く、答えられなかったものもあった。事後では、1回の質間で答えたことが多く、応答のタイプとして、Long answer の答えが多かった。授業中の観察では、初めは進んで話すことができず、声を出しているのか分からない様子であったが、徐々に声が聞き取れるようになり、異文化理解の発表では、声をはっきり出して英語で発表できた。 生徒Y<中位>女子 事前の面接では、質間されたことに対して返答するのが精一杯の状態であったが、事後の面接では、How 1ong? に対して2 and a ha1f hours. と答えたり自分で修飾語を付け加えて表現したりすることができるようになった。授業では後半の活動において、相手の目を見て会話の練習を行ったり、表情豊かに表現したりする場面がしばしば見られるようになり、コミュニケーション能力が総合的に伸びつつあるのが分かる。 生徒D<中位>男子 事前の面接では、意欲のわりに応答できなかったものが多かった。事後では一度で応答できなかったものは1問であり・応答には必ず自分の工夫した表現、a 1itt1e tired, very difficu1t などを含んでいた。また、応答を考えているときに,we11 を使用したり、面接している教師が楽しくなるような様子であった。授業全体を見ても話す内容や言葉を自分なり に工夫しつつ、表情豊かに話すことができるようになってきており、ジャッジングペーパーでのクラスメートからの評価は大変高いものであった。 生徒O<上位>男子 事前事後ともオールAであり、基礎・基本の定着が口頭でのコミュニケーション能力に結び付いているのが感じられた、事後の面接では、Long answer や Short answer を自目由に使い分けることができ、教師に対して How about you? と聞き返したり、You are we1come. と答えたり、自然な受け答えが、比較的難易度の高い質問に対してもできた。 生徒T<上位>女子 事前テストはオールAであり、Long answer ですらすら答えるなど、優秀であった。さらに事後テストでも、基礎的な知識の定着と応用が顕著であり、not bad や about を適切な機会に使用できた。
(2) コミュニケーションヘの関心・意欲・態度の変容
コミュニケーションヘの関心・意欲・態度がどのように変わってきたのかを、観察、発表、アンケートヘの記述、面接法、評価結果などから生徒の変容を分析した。
面接法に表れたクラス全体の関心・意欲・態度
A B C 事前面接 12 24 0 事後面接 34 4 0
(ABCは、教師が評価した結果である。)