研究紀要第94号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究」 -032/162page

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て指導に生かすようにすぺきではないか、と考える。したがって、どのような自己評価や相互評価を行い、どの部分をどのように評定に生かすことが適切であるかなどの具体的な方策については、今後とも実践的に研究していくべき課題であろう。


 最後に、本研究を進めるに当たって、アンケートにご協力いただいた先生方、そして半年間という長期にわたり多大な時間を費やされた研究協力校の先生方に、心から感謝申し上げたい。

授業者の感想
福島市立福島第三中学校 教諭

栗村 美和

 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究」の協力委員として、約半年間、英語科の検証授業をさせていただく機会に恵まれたことに対し、まず感謝申し上げたいと思います。

 本研究は、様々な学習活動を設定し、その中で自己評価、相互評価、教師からの評価を計画的に行い、それらの結果から生徒の「よさ」を把握し、その「よさ」を適切にフィードバックすることによって、関心・意欲を高め、態度の変容にまで到らせるという実践でした。

 検証授業を行ったクラスは、初めは声も小さく反応も消極的であり、活発さに欠けるものであり、当初は不安でいっぱいでした。しかし、回を重ねるごとに、英語でのコミュニケーションを楽しもうとする意欲が表れるようになりました。また、生徒たちは自己評価・相互評価をすることによって、自分の姿を認識しようとし、今後の自分の課題(目標)を設定したりする際にも、しっかりした目をもって行えるようになりました。

 特に最後の検証授業で行った、自分たちの生活の紹介文作成とその発表活動での変容は著しく、生徒たちが予想以上の姿になっていることに、感動すら覚えました。

 そのとき、改めて感じたのは、生徒一人一人のもつ発想のよさや表現したい欲求は無限であり、それらをうまく引き出し伸ばすか否かは、教師側の手だてによるのだということです。題材設定やフィードバックの重要性と本研究での創意工夫、丁寧な指導等に多くのことを学びました。

 今後は、この研究の要素を毎日の授業に取り入れ、実践を重ねるとともに、これを機に広がった生徒一人一人の「よさ」を、引き続き伸ぱしていけるよう努力していきたいと思います。



参考図書

・中学校学習指導要領          (文部省)
・中学校指導書外国語編        (文部省)
・中等教育資料              (文部省)
・英語教育              (大修館書店)
・絶対評価の考え方            (小学館)
・指導要録の解説           (ぎょうせい)

〈研究協力校及び協力委員〉

福島市立福島第三中学校

  福井 一明  栗村 美和(授業者)


 <プロジェクト研究メンバー〉
 赤塚 幹典  星 和久  辺見 広一  ○赤塚 公生  遠 藤 光  高根 勇次
○大友 誠  ○白岩 二朗  渡辺 裕  鈴木 昭  ○小原 吉雄  寺木 誠伸
  佐藤 恵一  〇菅野 哲哉○

(○研究班)

※ 授業構想担当 寺木 誠伸


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