研究紀要第99号 「学校不適応児童生徒への援助の在り方に関する研究」 -070/156page

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[資料3-2]

ソーシャル・トレーニング目標行動設定のための資料

 左の行動がまだうまくできていない人は、無理をしない範囲で、できそうな目標行動を、右の例を参考にして.設定して下さい。
(この用紙は、次回の目標行動を設定するときにも、参考にして下さい。)

NO 現在のあなたのあいさつに関する行動 目標行動例
1 あいさつしようとしても、まったくあいさつできない。
(顔も見ることができない)
・ 心の中であいさつしよう。
・ 顔をちらっと見るようにしよう。
・ 軽く会釈してあいさつしよう。
2 あいさつしようとしても、まったくあいさつできない。
(顔は見ることができる)
・ 心の中であいさつしよう。
・ 目であいさつしよう。
・ 軽く会釈してあいさつしよう。
3 あいさつはできるが,顔を見ることができない。 ・ 口元を見てあいさつしよう。
・ 顔をちらっと見るようにしよう。
・ 視線を合わせてあいさつしよう。
4 あいさつはできるが、小さな声でしかできない。 ・ 少し.大きな声であいさつしよう。
・ はっきりと聞こえるようにあいさつしよう。
・ 少し離れた人にも聞こえるようにあいさつしよう。
5 あいさつはできるが、特定の人としかできない。 ・ あいさつできる人を増やそう。
・ 苦手な人にもあいさつをしょう。
6 あいさつはできるが、かなり緊張してしまう。 ・ 明るい表情であいさつをしよう。
・ 身ぶり手ぶりを入れて、あいさつしよう。
7 相手からあいさつされないと、あいさつを返すことができない。 ・ 相手からあいさつされる前にあいさつしよう。
いつでも、誰にでも、気軽に、あいさつできる。 ・ あいさつの後で天気の話(「今日は暑いね」など)をしよう。
・ あいさつの後で一言ほめてあげよう。(「元気そうだね」など)
・ あいさつの後で少し話をしよう。(テレビの話や今日の予定など)
・ 一人でいる人に積極的にあいさつをしていこう。

(3) 事後調査

 実践後,次の調査を実施する。

ア 生徒の「あいさつ」に関する社会生活技能の変容を見るための事後調査を行う。

イ 「ソーシャルトレーニング」に関するアンケート調査を行う。

2 学級の実態

(1) 学校不適応状態

 事前に調査した本試案実践2学級の実態は,表のとおりである。

不適応状態 人数
A 群 22
B 群 24
C 群 26

 A群の生徒の割合が,30%以上となっており,他の学級と比較すると,学校不適応状態にある生徒の割合が高くなっている。

(2) 「あいさつ」に関する社会生活技能

  事前に調査した,「あいさつ」に関する社会生活技能の実態は,[資料3-3]の

[資料3-3]

1 まったくあいさつできない。
    (顔を見ることができない)

2 まったくあいさつできない。
     (顔は見ることができる)

3 あいさつはできるが,
     を見ることができない。

4 あいさつはできるが,
    小さな声でしかできない。

5 あいさつはできるが,
    特定の人としかできない。

6 あいさつはできるが,
     かなり緊張してしまう。

7 相手からあいさつされないと,
  あいさつを返すことができない。

・ いつでも,誰にでも,気軽に
    あいさつすることができる。

「あいさつ」に関する社会生活技能の実態


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