平成7年度 研究紀要 Vol.25 個人研究5 -145/170page
「曲の始まリのところと終わリ方が難しかった」「他の人のいろいろな音を聴きながら自分のリズムを続けていくのが難しかった」「自分たちでパターンを考えて曲を作るところ」などが代表的な意見であった。
1.・2.の回答から「自分たちで考えて作ること」が楽しい部分であり,また難しい部分であったことが分かる。また,「音が重なったとき,全く違った新しいリズムが生まれるとこる」が面白かったとされ,「他の人のいろいろな音を聴きながら自分のリズムを続けていくのが難しかった」と回答されてている。アンサンブルの楽しさ,難しさも同じように呼応している点が興味深い。
「演奏の始まり方、終わり方が難しかった。」と答えており、具体的な方法を数多く示すぺきであった。
3.授業全体についての感想
全体の約93%の生徒が,「楽しかった」「どちらかと言えぱ楽しかった」と答えており,「即興的表現」を中心とした「民族音楽」の授業は生徒に受け入れられていると理解したい。
上記の通り「自分たちで考えた曲を作る」「自分たちで演奏体験する」「鑑賞だけでない」「実際の楽譜を使う」の順での回答が多かった。
「民族音楽」を学ぷ方法として,鑑賞だけでなく,曲を作ったり,実際の楽器を使った演奏によって理解を深めていくことが重要であると,この回答から確認できたのではないだろうか。
ウ「今回の授拳でわかったことは?」
記述式で多様な回答があったが,以下は代表的なものである。これらの回答から,「インターロッキング」や「パターンミュ一ジック」による・「創作」(音楽づくり)によって,音楽づくりやアンサンブルの楽しさを体験し,さらに「民族音楽」を基にした音楽が身の回りに溢れて,またそれがベースとなって様々な音楽が作られていることに気づくことができたと判断したい。
・「日常に民族音築を基にしたパターンミュ一ジックがたくさんあることが分かった。」
・「演奏を通してその民族の音楽がより深く分かった。」
・「音楽は自分たちで簡単につくれること」
・「自分たちで考えたリズムが、音楽になってそれがびったりそろって聴こえることがおもしろいということ。」
・「民族音楽は『マニアック的』なものだを思い込んでいたが,全ての音楽の基本にもなりうることを知った。」