平成8年度 研究紀要 Vol.26 -173/175page
(分類基準F2−02) テーマ 小学生におけるディベート学習の可能性 −課題の発見と克服のために− 要 旨 本研究は,小学校高学年の児童において,ゲーム形式のディベート学習を取り入れる際の留意事項について明らかにしようとしたものである。 その結果,ディベートのテーマに対する立場を機械的に決めたり,ディベート・マッチに勝敗をつけたりすることの有効性が明らかになった。しかし,教師の深い児童理解と望ましい学級経営を欠いては成り立たなし)指導法であることもわかった。
(分類基準G4−01) テーマ 児童が意欲的に思考活動する理科の学習 要 旨 本研究は,情意面と認知面のかかわりを重視し,学習意欲を高め持続するような支援を継続することによって情意面を活性化し,自分の考えに自信を持たせるとともに,理科の学習で科学的な思考を事象の認知段階からとらえ,指導過程を明確にした。 このような授業を展開していくことによって,児童の知識・理解を確かなものにすることをねらいとして研究したものである。 その結果,情意面を活性化させることができ,意欲的に思考活動するようになり,知識・理解を児童が自ら獲得することができた。
(分類基準G12−01) テーマ 本県における生活科指導計画の在り方を求めて −各校の指導計画の現状とその分析から− 要 旨 本研究は,生活科実施5年目に当たり,県内65校の生活科指導計画の内容について調査・分析したものである。 調査内容は,各校で設定されている単元とその時数,学習指導要領「生活」に示されている内容と各単元の活動内容との関連である。 調査・分析をもとに,生活科指導計画の改善の方向性をまとめた。
(分類基準G6−04) テーマ 「保健の授業」に関する意翻査における教師と生徒の期待値分析 −生徒と教師を対象としたアンケートを透して− 要 旨 本研究では,保健体育科教師及び高校3年生と大学1年生を対象にアンケート調査を行い,それらの回答をもとに高等学校における「保健の授業」の現状を探ったものである。 その結果,教師,生徒それぞれの視点から「保健の授業」に対して高い期待感を持っているが,生徒の「好き嫌い」は二分化する傾向にあり,生徒の考える「楽しい保健の授業」は「具体的で身近な教材を使用し,グループで調査・活動し,話し合いで意見が言え,気楽に質問のできる分かりやすい授業」であることなどがわかった。