平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -094/175page
内容(3)に充当させていると考えられる。
65校(100%)全てが単元設定しており,内容(6)をねらいとする単元である。本単元以外に内容(6)をねらいとする単元はなく,一単元一内容で構成されている。
(4)生活科指導計画の改善の方向性
県内各小学校の指導計画を調査した結果,いくつかの問題点や傾向を明らかにできる。以下,問題点等を述べ,改善の方向性を示していくこととする。
1. 地域や学校,児童の実態を生かした学校独自の指導計画になっているか。
○ 教科書をもとにした指導計画になっている小学校が調査対象の約1/3になっている。
○ 地域の行事などが指導計画から見えない。
2. 内容6項目との関連を明確にして単元設定しているか。
○ 内容6項目の内容を含んだ単元設定がなされていない場合が見られる。
○ 学習指導要領の内容を一単元の学習で終了させるのか繰り返し取り上げるのか,各学校の実態に応じた単元構成が求められる。
3. 子供たちの思いや願いを生かす配慮が指導計画に工夫されているか。
○ 活動の連続性,発展性,選択性への配慮をしている指導計画は少ない。
以上のような問題点に対して様々な方法での対応が可能と考えられるが,子供の立場に立った指導が進められるよう,以下改善の方向性を述べる。
1.について −マップ,暦等の作成−
指導資料 「指導計画の作成と学習指導」にある生活科の指導計画作成の基本を踏まえ,学校や地域の環境を生かした指導計画を作成することが重要である。そのために,教師自身が自分の足で地域を歩いて,生活科マップや生活科暦,人材リスト等を作成することが大切となる。また,これらは,年月とともに変化するものであることから,絶えず修正を加えていかなければならない。
2.について −「単元の配列と内容との関連表」の作成−
各校の指導計画は,年間の単元配当,配列表と単元の指導計画から成っている場合が多い。指導要領の内容との関連を明確にし,指導内容の漏れをなく