平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -095/175page
すために,「単元の配列と内容との関連表」を指導計画に加える必要があると考える。
また,学習指導要領の内容を一単元の学習で終了させるのか繰り返し取り上げるのかについては,各学校でどんな子供を育てようとするのか,その具体的な姿,児童像を念頭に置き単元設定をすることが大切であろう。
前ページの「単元の配列と内容との関連表例」は学校や児童の実態から,自然環境への関わり,働きかけを大切にしたいという教師側の願いを取り入れ単元の配列をシミュレーションしたものである。公園をシリーズで取り上げ,そのなかで草花や落ち葉,実,虫と触れながら季節の変化に気付かせたいと考えた。各校の児童の実態等から基本方針を立て単元設定することが大切である。
学習指導要領の内容との関連で単元構成を考えると,「○○小って楽しいな」は内容(1)との関連,「私のじまん」は内容(2)と「もうすぐ2年生」は内容(6)との関連で一単元一内容の単元構成とした。「○○公園で遊ぼう」については初夏と秋と冬の3回訪れ,季節の変化に触れ,たっぷり遊べるよう考えた。内容(3)と内容(4)が繰り返し含まれる構成とした。
3.について −関連表と指導計画の複線化−
単元間の連続性,発展性については,「単元の配列と内容との関連表」へ矢印を用いて示した。指導計画に示すよりは一目でわかる関連表に示すことで単元の意図するところを把握しやすくなる。実際には,合科を含め他教科や他領域,地域の行事等との関連を示したものにすることで,より効果が期待できるであろう。
「単元の配列と内容との関連表例」における具体例としては,2.で述べたように,同じ公園を繰り返し活用することで,連続性や発展性が期待できる。また,2学期から3学期へわたる単元として設定し,家庭においての発展や生活化を期待している。
選択性については,言い換えれば個を生かす指導計画の作成ということになる。そのために,指導計画(活動)の複線化を進め,子供の思いや願いに対