平成8年度 研究紀要 Vol.26 個人研究 -146/175page

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終末 3 本時のまとめをする。
 ・文章資料の整理
 ・次時の予告
10 ・文章の読みや語句の挿入は,まだNをはっていない生徒が中心。

1. 「大丈夫感」を与えて発言を促した場面

白地図作業を通してシラス台地の分布をとらえることは容易であるが,その分布を人前で発表することに不安を抱き,抵抗を感じる生徒がいた。そこで 教師は,教室の隅々まで目を配り生徒の作業の進度を確認して励ましたり,作業を手伝って細かい助言を与えたりしながら生徒一人ひとりに対して発表することへの「大丈夫感」を与えていた 。そのうえで,日ごろ人前で話すことを苦手とする生徒を数名,意図的に指名して発表させた。 教師は生徒のポソポソとした発言を丹念に追い,「そう,なるほどなあ」など自信を持たせるような温かい言葉かけをしてネームプレートを黒板にはった。

1. 「大丈夫感」を与えて発言を促した場面

2. 実験したことをもとに発言を促した場面

雨で崩れやすい火山灰から成るシラスと同様の性質を持つ「落雁」入りのお椀に水を注ぎ落雁の変化を調べる実験は,4〜5人の班ごとに行った。落雁に興味を持ち,たたいたりかじったりする生徒もいたが,彼らを 教師は温かく見守っていた 。固い落雁が水を含むと急に崩れる様子は,どの生徒にも大きな驚きを与え,教室の方々から歓声があがった。その都度教師は,各班に足を運び実験の様子や崩れた落雁から想像できるシラスの性質を尋ねながら,班内でシラス台地の特色をまとめる話し合いを促した。話し合いは,日ごろ目立たない生徒が自分なりの言葉で落雁の変化の様子を説明したり,活発な生徒が話の内容をふくらませたりしながら建設的に進んだ。そこで自信をつけ,全体の話し合いは多くの生徒から自発的な発表が相次いだ。 教師は要領を得ない発表の内容の焦点化を図ったり,的外れの発表も大切に取り上げたりしながら一つひとつの発言を十分に認め,子どもが「発表してよかった」と感じることができるような心配りをしてそれぞれのネームプレートを黒板にはった。

2. 実験したことをもとに発言を促した場面

(2)「クローズアップ南西部9.『離島の人々の暮らし』」(13/14時間)

【ネームプレート(下欄、N)活用の指導過程】
段階 学習活動・内容 時間 Nの活用(意図的な部分□)
導入 1 離島のある場所について調べる。
 ・瀬戸内
 ・五島列島
 ・南西諸島
・地図帳をもとに調べさせ,正しい位置を掛地図で指摘する場と機会を設ける。(□部分)
展開 2 離島の様子と人々の暮らしの様子を考える。
 ・暮らしの予想(うらやましいところ・困るところ)
 ・資料でみる暮らし
 ・VTRでみる暮らし
40 ・自分の生活と比べることで,離島の人々の暮らしについて予想させ「うらやましいところ・困るところ」について,それぞれの考えを発表する場と機会を設ける。(□部分)
 ・VTR視聴の感想は,まだ発表していない生徒を中心に発表させ,Nをはる。


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